【市場の総括】
2024年9月30日の東京株式市場は3営業日ぶりに大幅に反落しました。終値は前週末比1910円01銭(4.80%)安の3万7919円55銭で取引を終えました。大幅下落は先週の金曜日時点で予想されていたことで、むしろ踏みとどまった格好です。
今年に入って3番目の下げ幅、史上5番目の下げ幅として記録され、2024年の相場が変動性の高い相場として記録されるのに一助しました。高市氏の勝利を前提に進んだ円安、株買いが逆行した流れでした。
||米国市場はまちまちな動き
前日の米株式市場は続伸して前日比137ドル89セント(0.32%)高の4万2313ドル00セント、ナスダックは5営業日ぶりに反落して前日比70.701ポイント(0.38%)安の1万8119.590、S&P500種も反落して7.20ポイント(0.12%)安の5,738.17で取引を終えました。
8月の米個人消費支出(PCE)物価指数が市場予想をわずかに下回り、FRBが利下げを進めやすくなるとの観測が優勢となり、ダウは続伸しました。前日まで半導体関連を中心に上昇していたナスダック指数は高値圏での利益確定が進み反落、S&P500指数も下落しました。
【 今後の投資戦略】
日経は銀行業のみが上昇するほぼ全面安の展開となり、石破さんの政策に対して市場が警戒感を持っていることを表しました。ただし、先物市場では金曜日の終値から2,400円超を下げていたことから考えると1910円の下げ幅は踏みとどまってくれたというレベルです。テクニカルでみてもまだ25日移動平均線の上に止まり、3日前のレベルに戻っただけです。
これからのポイントはこの暴落が継続するかです。それを握る一つの大事な要因はドル・円の動きでしょう。金曜日市場で142円を割り込む勢いで進んだ円高は週明けの市場で143円まで戻して少しは落ち着いた様子となりました。次回の日銀会合で追加利上げがある場合は円高の進行が避けられないので、市場は植田さんの発言一つ一つに敏感に反応する神経質な展開が予想されます。円高・円安メリットの銘柄を探すより、当分は防衛・地方創生などの「石破銘柄」に集中するのがより効果的な行動だと判断しています。
【各市場の動き】
株式指標 | ||
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日経平均(円) | 37,919.55 | -1,910.01(-4.80%) |
TOPIX | 2,645.94 | -95.00(-3.47%) |
為替(日本時間 19:00) | ||
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ドル・円 | 142.46 - 142.48 | -0.72(-0.50%) |
ユーロ・円 | 159.49 - 159.50 | +0.09(0.05%) |
ユーロ・ドル | 1.1193 - 1.1195 | +0.0061(0.54%) |
海外株式 | ||
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NYダウ工業株30種(ドル) | 42,313.00 | +137.89(0.32%) |
S&P500種 | 5,738.17 | -7.20(-0.12%) |
ナスダック | 18,119.590 | -70.701(-0.38%) |
債券・金利 | ||
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長期(10年)国債金利(%) | 0.855 | +0.050 |
米10年国債(%) | 3.750 | -0.046 |