【市場の総括】
2024年10月4日の東京株式市場は続伸しました。終値は前日比83円56銭(0.22%)高の3万8635円62銭で取引を終えました。追加利上げの懸念が後退したことを背景に上げ幅を200円近くまで伸ばす場面がありましたが、雇用統計の発表をひかえており、様子見で上げ幅は縮小されました。
石破首相が追加利上げを否定する発言をした影響が続き、急速な追加利上げへの懸念は後退しました。先週まで続いた円高基調は一気に巻き戻され、円安が進んだのも今週の相場を支えた要因となりました。TOPIXも続伸する中、原油高を背景にENEOS、INPEXなど関連銘柄の上昇が目立ちました。
||米国市場は主要イベント前の様子見で反落
前日の米株式市場は反落して前日比184ドル93セント(0.43%)安の4万2011ドル59セント、ナスダックは小幅に反落して前日比6.647ポイント(0.03%)安の1万7918.476、S&P500種も小幅に反落して9.60ポイント(0.16%)安の5,699.94で取引を終えました。
イスラエルがイランに対する報復を始めるとの見方が広がり、中東情勢の緊張が高まりました。史上最高値圏にある米国株は雇用統計の発表を前にして、ポジションを調整する売りも出ましたが下げ幅は限定的でした。
【 今後の投資戦略】
本日の上昇で目立ったのは業種別の動きです。全体33業種の中で30業種が上昇して、数字だけを見ると全面高の展開のようですが、指数の上げ幅は3桁に満たない83円高。 下げた3つの業種は、電気機器、輸送用機器、海運業で円安が進む中で買われた業種が利益確定に押された流れです。
全体的に見ると、喜ぶほどの上昇幅では無いけど、とは言ってがっかりするような動きでもない。むしろ雇用統計結果によっては1つの方向に大きく動き出す準備をしているように見えます。ただし、来週の予定を考慮すると不安定な動きはまだ続きそうです。来週は3連休前の週末で、金曜日は確実にポジションを整理する売りが出る見通しで、同時に米国のCPIの発表結果、SQなど3つのイベントが重なっています。また木曜日のファーストリテイリングをはじめ、小売関連の業績発表がスタートするのも方向性を持ちにくい要因となります。こんな状況で注目すべき業種、銘柄などについては週末の金融市場展望でお伝えします。
【各市場の動き】
株式指標 | ||
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日経平均(円) | 38,635.62 | +83.56(0.22%) |
TOPIX | 2,692.72 | +9.01(0.34%) |
為替(日本時間 15:00) | ||
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ドル・円 | 146.06 - 146.07 | -0.39(-0.26%) |
ユーロ・円 | 161.14 - 161.19 | -0.44(-0.27%) |
ユーロ・ドル | 1.1031 - 1.1033 | -0.0002(-0.01%) |
海外株式 | ||
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NYダウ工業株30種(ドル) | 42,011.59 | -184.93(-0.43%) |
S&P500種 | 5,699.94 | -9.60(-0.16%) |
ナスダック | 17,918.476 | -6.647(-0.03%) |
債券・金利 | ||
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長期(10年)国債金利(%) | 0.875 | +0.015 |
米10年国債(%) | 3.847 | +0.064 |