【市場の総括】
2024年12月9日の東京株式市場は反発しました。終値は前週末比69円33銭(0.18%)高の3万9160円50銭で取引を終えました。先週末、米国市場でハイテク株が買われたことを背景に上昇しましたが、下げる場面があるなど、方向感に欠ける展開でした
日経平均は1週間で1000円近い上昇をしており、利益確定と戻り待ちの売りが混在している状況でもあります。上昇幅はTOPIXが大きく、終値は7.34ポイント+0.27%高の2734.56でした。
||米国市場はダウが続落、2指標が最高値更新
6日の米株式市場は続落して、前日比123ドル19セント(0.27%)安の4万4642ドル52セント、ナスダックは反発して、前日比159.051ポイント(0.80%)高の1万9859.774、S&P500種も反発して、前日比15.16ポイント(0.24%)高の6090.27で取引を終えました。
史上最高値を連日で更新していたダウ指数は利益確定に押され連続で下落しました。一方、ハイテク株が堅調に推移したことを背景にS&P 500指数及びナスダック指数は最高値を更新しました。11月の米雇用統計は非農業部門の就業者数が前月から22万7000人増、おおむね市場予想通りでした。
【 今後の投資戦略】
上げ幅も大きくありませんが、下げてもくれない。わかりにくい相場という感覚はありますが、下値が硬いというのは間違いないという印象を受けます。米国のなぞの強さも気になるとおろですが、Fed Watchをチェックするとある程度納得はいく材料があります。
18日に予定されているFRBで0.25ポイントの利下げが決定される可能性は88%まで高まりました。先週の61%から27%も上昇しており、市場はその利下げを猛烈に織り込んでいると見られます。特に金利動向に敏感に反応するハイテク株の上昇が著しいですが、これが実際に現れた時の反応は巻き戻しになる可能性もあります。実際に利下げしたので、はい、利益確定!と大量の売りが出てくる動きも想定されるので、FRB前後しては新たな買いポジションは入れるのを控えたいところです。
日本市場は高値圏で迷いながら40,000円を虎視眈々狙っていますが、起爆剤になるような材料が見つからない状態です。外国人の売越しも2週連続で、お金を握っている部門が戻らなければ年内に4万奪還とは中々難しい目標となります。
日本市場で注目する業種は:原油安の恩恵を受け、空運業が躍進していますが、原油価はそろそろサポートされるレベルまで下げてきているので、短期的な過熱感に気をつけるのがよいでしょう。
反対に、小売業は堅調な動きが続いてきましたが、割高感が意識されるところまで上昇してきたので、利益確定が進んでも良いタイミングです。ご自身の銘柄も利益確定の逆指値売りをしっかり入れておくようにしましょう。
【各市場の動き】
株式指標 | ||
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日経平均(円) | 39,160.50 | +69.33(0.18%) |
TOPIX | 2,734.56 | +7.34(0.27%) |
為替(日本時間 16:00) | ||
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ドル・円 | 150.15 - 150.17 | +0.06(0.03%) |
ユーロ・円 | 158.34 - 158.35 | -0.51(-0.32%) |
ユーロ・ドル | 1.0543 - 1.0547 | -0.0040(-0.37%) |
海外株式 | ||
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NYダウ工業株30種(ドル) | 44,642.52 | -123.19(-0.27%) |
S&P500種 | 6,090.27 | +15.16(0.24%) |
ナスダック | 19,859.774 | +159.051(0.80%) |
債券・金利 | ||
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長期(10年)国債金利(%) | 1.040 | -0.010 |
米10年国債(%) | 4.153 | -0.015 |