【市場の総括】
2024年12月19日の東京株式市場は5日続落しました。終値は前日比268円13銭(0.69%)安の3万8813円58銭で取引を終えました。米国市場の暴落を受けて、売りが先行してスタートしましたが円安傾向が市場を支えました。
FOMCの結果は米国市場を大きく下げて日本市場も朝方700円超の下落を起こしました。市場を支えたのは日銀会合。政策金利を0.25%付近とする従来の水準から据え置くと決定、円安が進んだ結果、下げ幅を縮小して終わりました。
||米国市場は暴落
前日の米株式市場は10日続落し、前日比1123ドル03セント(2.58%)安の4万2326ドル87セント、ナスダックは大幅続落して、前日比716.368ポイント(3.56%)安の1万9392.693、S&P500種も大幅続落して、178.45ポイント(2.94%)安の5,872.16で取引を終えました。
ダウ指数が10日連続で暴落するのは50年ぶりのことです。中央銀行イベントでショックが発生しました。0.25%の利下げは市場に折り込み済みで、25年以降の利下げペースが鈍化する見通しとなったのが下げの要因となりました。
【 今後の投資戦略】
米国市場の下げが激しかったですね。0.25%の利下げは市場にすでに織り込み済みで、25年以降の利下げペースが注目されると週間展望で解説しました。展望では見通し結果によっては下げることもあり得るとのシナリオを含めていましたが、その方向に動きました。
日銀の政策金据え置き決定が円安につながり、市場を推しあげましたが、株価が上がるということだけで、本当に喜べることなのかは、相当な疑問を持たざるをえません。
円安で真っ先に伺うのは、浮かぶのは、自動車関連の上昇ですね。その恩恵をすべて受けるが日産<7201>。ホンダと経営統合ニュースで救済されるとの見方が広がり、前日はストップ高、本日も6.51%の上昇です。一方、本田<7267>は財務への悪影響を懸念されて、大幅(-3.04%)に下げられた後、本日も2%近い下落となりました。
どちらかというと本田の買いチャンスと捉えます。本田はPBR1割れをしている代表的な銘柄で、この合併でシナジーが発生すると大きな恩恵が期待できます。
一方、円安により輸入コストが上昇し、利益率が圧迫される食品、エネルギー、航空業界などは要注意です。
【各市場の動き】
株式指標 | ||
---|---|---|
日経平均(円) | 38,813.58 | -268.13(-0.69%) |
TOPIX | 2,713.83 | -6.04(-0.22%) |
為替(日本時間 16:00) | ||
---|---|---|
ドル・円 | 156.00 - 156.04 | +2.43(1.58%) |
ユーロ・円 | 162.02 - 162.05 | +0.83(0.51%) |
ユーロ・ドル | 1.0383 - 1.0385 | -0.0113(-1.07%) |
海外株式 | ||
---|---|---|
NYダウ工業株30種(ドル) | 42,326.87 | -1,123.03(-2.58%) |
S&P500種 | 5,872.16 | -178.45(-2.94%) |
ナスダック | 19,392.693 | -716.368(-3.56%) |
債券・金利 | ||
---|---|---|
長期(10年)国債金利(%) | 1.075 | +0.015 |
米10年国債(%) | 4.518 | +0.118 |