2015年6月9日の東京株式市場は大幅に続落しました。
終値は前営業日比360円89銭(1.76%)安の2万0096円30銭でした。
ギリシャ債務問題で下落した欧州市場の影響で米国市場も軟調、
為替相場の円安基調が一服したことで売りが広がる中、
上昇の材料が欠如することで売りが売りを呼ぶ展開になりました。
4月30日の538円、1月6日の525円に
次いで下げ幅としては今年3番目の大きさになりました。
前営業日の米国市場は続落で軟調な動きでした。
ダウ工業株30種平均は続落、
終値は前営業日比82ドル91セント(0.5%)安の1万7766ドル55セント、
ナスダック総合指数は反落して
前営業日比46.831ポイント(0.9%)安の5021.627で取引を終えました。
ダウは2ヶ月の安値、ナスダックは1ヶ月ぶりの安値になりました。
雇用統計の好調による利上げに対する懸念が引き続き
市場の足を引っ張るなか、
ギリシャ債務問題の不透明さで下げた欧州市場の影響を受けて
売りが広がりました。
米国市場はテクニカル的にもトレンドが大きく変わりつつあるサインが
明確で、しばらくの調整を余儀なくされる形になってきました。
日本市場は軟調な欧米市場の動きを受けて
売りが先行して始まりました。
前場は同164円25銭安の2万292円94銭で引けましたが、
明確な上昇材料が見当たらない中、
後場で先物に大口の売りが出ると、
一段と下げ幅を広げ、2時以降は暴落に近い状態で
大きく下げて取引を終えました。
テクニカル的に見ると、5/18日に25 日移動平均線を突破してから
初めて割り込み、調整のサインを明確にしました。
昨日のチャート説明で伝えた反発の目処まで降りてきて
止まっていますが、別の見方を加えてもう一つの可能性も考えておきましょう。
最近の上昇波動から考えて、
5月7日の安値1万9257円から
5月28日の高値2万655円までの上昇の半値押しをすると考えると、
2万円も割り込む、1万9950円近辺まで押す可能性があります。
2万円を支えとして考えたい投資家が多いので、
2万円を挟んでは売り・買いの拮抗が予想されますが、
いずれにしろ特段の材料がない中、当分上値の重い展開が
待っているのではないかと考えられます。
■各市場の動き
日経: 20,096.30 -360.89 -1.76%
NYダウ(ドル): 17,766.55 -82.91 -0.46%
ドル(円): 124.28-30 -0.93円高 -0.74%
ユーロ(円): 140.49-54 +0.68円安 +0.49%