2015年7月14日の東京株式市場は大きく続伸しました。
終値は前営業日比295円56銭(1.47%)高の2万0385円33銭でした。
13日のユーロ圏首脳会議で、条件付きでギリシャへの金融支援が再開されることに
大筋合意されたことを受け、米国市場が大きく上昇
日本市場にも買いが波及しました。
大きくあげた後は、上値の重くなった状態で前場を終えてから、
引けにかけて下げ幅を縮小させながら取引を終えました。
7/13に4営業日ぶりに2万円台を回復してから、
上昇トレンドに戻り、勢いよく伸びていますが、波乱材料がまだ
完全に解消されたわけではなくので、まだまだ油断は禁物、
引き続き注意が必要です。
上昇を引き出した要因は
1.ギリシャ問題で条件付きで金融支援が再開されることに大筋合意されたこと
2. 欧州問題の一服を受けた米国市場の大幅続伸
3. 償還期限になったサムライ債(1995年に日本の債券市場で発行した20年物円建て債)が
期日通りに償還されたこと
4. 下げのもう一つの要因になっていた上海株の下落が止まり、上昇が続いたこと
5.為替市場では円安傾向が継続していること
5つの要因を踏まえ、投資家心理がリスクオンに傾き、
買いが先行しました。
7/7の終値(2万0376円)を上回り、急落以前の水準まで戻す場面もありましたが、
上海市場の上昇幅が鈍くなること、
2日に渡って600円以上の上げを演出することで、一部利益確定が出ること
2万100円—2万600円台に溜まっている戻り待ちの売りがではじめたことで
次第に上値は重くなりました。
午後は午前の終値を挟んでの動きが続き積極的に上値を買い上がる
動きはなりませんでした。
引けにかけては上昇幅を縮めましたが、
概ね力強い動きが続いているのは間違いありません。
ここからの戦略について考えてみましょう。
ギリシャ問題が大筋で合意に至ったものの、完全に収束しておらず、
15日に増税や年金の縮小などの財政再建策を議会で法制化する必要があること
中国・上海株の動きもまだ解決されたとは言い難い点など
まだ波乱要因は多いので、ニュースによって敏感に動く神経質な相場になるのは
継続するものと思われます。
少しの要因で敏感に動くので、その動きに一緒にのってしまうと
すぐロスカットしたり、買っては売られ、空売りしては買われを
繰り返すいわゆる「ロスカット貧乏」になりがちです。
少しの幅は許容しながら、次のトレンド継続をじっくり待ち構える
落ち着いた姿勢が引き続き要求されます。
■各市場の動き
日経平均(円): 20,385.33 +295.56 +1.47%
NYダウ(ドル): 17,977.68 +217.27 +1.22%
ドル(円): 123.32-36 ±0.00 ±0.00%
ユーロ(円): 135.68-70 -1.17円高 -0.85%