2015年8月21日の東京株式市場は大幅に4日続落しました。
終値は前営業日比189円11銭(0.94%)安の2万0033円52銭でした。
世界景気の先行きに対する不透明感が強まる中、
欧米市場が大きく続落、為替市場で進む円高まで加わった上に、
週末にポジションを手仕舞う動きが広がり本日の安値で引けました。
節目で反転が期待される2万円を大きく割り込んだので、
当分調整が続く雰囲気です。
前営業日の米高市場は大幅に3日続落しました。
ダウ 30種平均は大幅な続落で
前営業日比358ドル04セント(2.1%)安の1万6990ドル69セント、
ナスダック市場も大幅に続落して
前営業日比141.563ポイント(2.8%)安の4877.488で取引を終えました。
ダウは心理的な節目とされていた1万7,000台を割り込み、
10カ月半ぶりの安値を記録しました。
2万円台を割り込んだ日本市場とともに、
全世界的な下落基調を鮮明に表しています。
ナスダックも3月26日以来ほぼ5カ月ぶりの安値で引けています。
世界景気の先行きに対する不透明感が強まる中、
欧州市場やアジア市場の軟調な動きを受け、
(ドイツ株DAX249ポイント安の10432 、
ロンドン株35.56ポイント安で終了。)
リスクを回避する動きがますます強くなっています。
日本市場は欧米市場の軟調な動きと中国市場の連日の失速を受け、
2万円を大きく割り込んで始まりました。
寄り付いたあと3 分後にはほんの少し戻る場面もありましたが、
その後は一度もその価格に戻ることなく下げ続けました。
上昇になる材料は見当たらない中、
1. 全世界的な株安の流れ、
2. 中国市場の止まらない下落、
3. 為替市場まで円高基調が進む
上記3つの外部環境に加えて、
4. 週末なので、なおさら手仕舞いしてしまう動きまで加わり
下げ幅を拡大させ、当日の安値で引けました。
テクニカル的には大きな窓を開けると同時に丸坊主に近い大陰線を形成。
昨日の解説では「ここから反転してもいい形にはなっていますが、
逆に2万円を割り込んで下げ出すと、失望による売りや
一時的にリスクを回避する動きが加速することが予想されます」と
伝えましたが、残念ながら反転ではなく下に下げ出す方に実現されました。
次の節目は7/9に記録した1万9,100-9,000円台で、
ここを割り込まずに切り返してほしいところです。
銘柄全体の9割以上が下落なので、このような環境で上昇で勝負するのは
相当難しいことなので、昨日に引き続き一旦資金を引き上げて温存する道を選ぶか、
空売りの戦略を大きくないポジションで入れていきましょう。
空売りのポジションを持つ方には大きな利益が含まれています。
その場合は慌てて買い戻しをせずに
トレンドが反転するまではじっくり持って利益を伸ばすのがよいでしょう。
週足でみても2万円台の上で持ち合った後、
大陰線でさがる形になっていますので、
「やらなくてもいい」個人投資家の強みを生かして、
一歩引いて観察するのもいいのではないでしょうか。
東証1部の売買代金は概算で3兆1914億円(速報ベース)と
7月10日以来の多さですが、手仕舞いの取引が大きいと思った方がいいでしょう。
来週も大きな上昇材料は見当たらないので、
ゆったりと週末を過ごした後は、
落ち着いた状態で来週再会しましょう。
お疲れ様でした。
東証1部の売買代金は概算で2兆5429億円、
売買高は21億1557万株で、商いは増加、
東証1部の値下がり銘柄数は1580と全体の84%、
値上がりは240、変わらずは70でした。
■各市場の動き
日経平均(円):19,435.83 -597.69 -2.98%
NYダウ(ドル):16,990.69 -358.04 -2.06%
ドル(円):122.90-92 -1.13円高 -0.91%
ユーロ(円):138.76-80 +0.81円安 +0.59%