2015年9月30日の東京株式市場は大幅に反発しました。
終値は前営業日比457円31銭(2.70%)高の1万7388円15銭でした。
前日は市場関係者の度肝を抜いてしまった節目の1万7,000円台を
1日で回復してきました。上げ幅が530円に達する場面もありましたが、
月末ということもあり、上げ幅を縮小させながら引けました。
売られ過ぎの局面に入ってきたという動きになりますが、
まだ上昇への転換とは判断し難いので、急激なリスクオンの動きを
期待するのはちょっと早いと言えます。
最後には10月以降の相場展望についても解説しているので、ご覧ください。
前営業日の米国市場は小幅に上昇する動きになりました。
ダウ工業株30種平均は小幅に上昇して、
前営業日比47ドル24セント(0.3%)高の1万6049ドル13セント、
ナスダック総合株価指数は6に渡り続落して、
前営業日比26.648ポイント(0.6%)安の4517.321で取引を終えました。
ダウは上昇はしたものの、前日までの大幅な下落に対する
自律反発の性格が強く、ナスダックはその動きさえも真似できてないことで、
市場全体の雰囲気はまだ明るくないと言わざるを得ません。
日本市場同様、すぐ上昇に戻ると期待するには無理がある
相場を形成しています。
前日は700円を超える下げ幅を演出し日経は
下げ過ぎに対する自律反発の動きに加えて、米国市場が堅調だったことなども手伝い
朝から1万7,000円台を回復してスタートしました。
早く利益確定をする動きで530円まで進んだ上げ幅は縮小されましたが、
前日下落分の半分以上は取り戻す形で引けました。
テクニカル的には上ひげのある陽線を形成、形も前日の高値と安値を切り上げる
上昇になりました。明日もこの動きが続き、高値を切り上げるなら
前日あいたギャップを埋めにさしかかりますが、
まだ本格的な上昇に戻る雰囲気までにはいたっておりません。
9月の月足をみると下ひげで24週移動平均線をタッチしてから戻る陰線を形成、
9月は低調だったことを明確に示しています。
10月の展望について触れておきましょう。
ファンダメンタル的に考えると、中国経済とアメリカの利上げが
ずっと気になるところですね。
中国経済の先行きに対する不透明感はまだ強い状態で、
エレーン議長が「年内の利上げが望ましい」と明言をしたものの
未だに曖昧な態度に終始しているFRBの態度が
市場の不安を払拭させるところまでには至っておりません。
日本の企業業績から考えて株価純資産率などをみても
かなり割安な水準にあるのは明確ですが、外部環境に揺れ動く動きが
10月には続くと予想されます。
テクニカル的に考えると、まだ売られ過ぎのサインが出るものの、
上値を明確に切り上げる動きはみられないことで、
上昇基調への回復は時間がかかりそうだと思うのが無難でしょう。
また10月はアメリカのミューチュアルファンド、
11月はフェッジファンドの決算対策の売りがあるため、
大口の売りが出やすいのが伝統的な動きです。
11月中旬までは上げては大きい下げが出る動きをこなした後、
12月にかけて上昇を試す動きになるのではないでしょうか。
9月もお疲れさまでした。明日からの10月、新しい相場でも頑張っていきましょう。
■各市場の動き
日経平均(円):17,388.15 +457.31 +2.70%
NYダウ(ドル):16,049.13 +47.24 +0.30%
ドル(円):119.98-00 +0.14円安 +0.12%
ユーロ(円):134.64-66 -0.30円高 -0.22%