2015年12月18日の東京株式市場は反落しました。
終値は前営業日比366円76銭(1.90%)安の1万8986円80銭でした。
原油先物市場の下落とドル高を受けて大きく反落した
米国市場の流れを引き継ぎ大幅な反落となりました。
金融政策決定会合で決めた量的・質的金融緩和の解釈で
混乱が起こり、500円の上げ幅を見せた後は366円下落まで進む
極端な荒れ相場になりました。
前営業日の米国市場は大幅に反落しました。
ダウ工業株30種平均は 4日ぶりに反落して、
前営業日比253ドル25セント(1.4%)安の1万7495ドル84セント、
ナスダック総合株価指数も反落して、
前営業日比68.579ポイント(1.4%)安の5002.553で取引を終えました。
朝方はFOMCで約9年半ぶりの利上げが決定されたことで
金融政策の先行き不透明感が和らいたと受け止められ、
買いが先行しました。
しかし、下げ止まりを見せた原油先物市場で、
WTIの期近物が35ドルを下回るなど、再び下落することで、
投資家心理が悪化しました。
日本市場は2日に渡る大幅な上昇の後ということもあって
利益確定の売りが先行して始まりました。
米国市場の下げ幅を考えると、下げ幅は限定的で
前日の終値を挟んでの動きとして推移しました。
日銀が上場投資信託(ETF)を買い入れる枠を
年3000億円新設することが伝わると、
発表直後には上げ幅が500円を超えるところまで買いが進みましたが、
買い入れた株の処分にETFを使うという曖昧な措置だという解釈が広がって
急速に冷え込みました。
現在の投資家心理が揺れやすいことを示すことになりましたが、
ファンダメンタル的に日本株の先行きに対する上昇という見方は
変わっておりません。
為替相場では米国の利上げに伴うドル高・円安が継続していることも
下値では買い支えられている一つの要因になると判断しています。
テクニカル的には2万円を突破した前回の高値から12/5までの
下落幅から考えて、一週間以内に半値戻し以上の上昇をしたことで
短期的な過熱感は漂う雰囲気にいました。
静かな調整で終わるかと思ったら、1万9,869円まで進む大役進、
その後は長い上髭を残して陰線になりました。
結局は昨日の高値は切り上げ、安値は切り下げる持ち合いで
混乱が生じている様子が伺えます。
まだ荒れやすい相場は続くと思われます。
とはいって大きく慌てる必要はなく、
今回の大きなトレンド転換で新たに買いのポジションを入れた場合は
まだ売却のポイントに到達していないものも多いので、
じっくり持って行きましょう。
東証1部の売買代金は概算で3兆5971億円で、
約4カ月ぶりの大商いになりました。
売買高は29億8751万株、東証1部の値下がり銘柄数は 1578と全体の8割以上、
値上がりは279、変わらずは72銘柄でした。
■各市場の動き
日経平均:18,986.80 -366.76 -1.90%
NYダウ(ドル): 17,495.84 -253.25 -1.43%
ドル(円):122.49-52 +0.07円安 +0.06%
ユーロ(円):132.76-80 -0.12円高 -0.09%