2016年1月15日の東京株式市場は続落しました。
終値は前営業日比93円84銭(0.54%)安の1万7147円11銭でした。
終値では2015年9月29日以来、約3カ月半ぶりの安値で引けました。
上げの材料は見当たらない中、引き続き中国市場が不安定な動きになり
為替市場で進む円高基調も投資家心理を改善させるには力不足でした。
今週のまとめと来週の戦略を本文で説明しますので、最後までお読みください。
前営業日の米国市場は大幅な反発になりました。
ダウ工業株30種平均は大幅な反落で、
前営業日比227ドル64セント(1.4%)高の1万6379ドル05セント、
ナスダック総合株価指数も反発して 、
前営業日比88.938ポイント(2.0%)高の4615.003で取引を終えました。
原油先物相場が続伸して市場心理が改善したこと、
前日の大きな下落で目先の戻りを狙った買いも加わることで
大きく反発してきましたが、ボラーティリティが高まる原油市場の動きを反映して
ダウ市場にもボラーティリティが高まっています。
午前中はマイナスになる場面から午後は伸び悩むなど、
変動幅406ドルの波乱相場になりました。
日本市場は米国市場の上昇以外はこれという上昇要因が見当たらず、
不安定な動きが続く中国市場
(15日の 上海株式相場は3ヶ月ぶりの安値で、
前日比106.6791ポイント(3.54%)安の2900.9698で引ける)
117円台に再度飛び込んできた円高基調で買いが向かう環境にはなりませんでした。
午前中は上げ幅を拡大した後、午後は下げて引けるなど、
米国市場同様、ボラーティリティの高い動きになり
方向感のつかめない乱高下が続いています。
今週は下値を模索しながら上げ・下げを繰り返した
波乱万丈な相場になりました。
テクニカル的には下げすぎを表す指標が複数現れています。
RSIはボトムの目処になる20を割り込み、
25日移動平均線の乖離率も-7台で推移しています。
気になるのは信用買い評価損益率が本日で-15%を超え、
大量の 追証が発生して、大底圏に近づいてきたことを表しています。
この状況を考慮した来週の展望は
「下値を探るボラーティリティの高い一週間」になるということです。
特に中国要因が全世界を揺らしているこの状況は
来週という短期で解決する余地がなく、波乱要因として残り続けることになります。
もう一つの乱高下要因は来週から本格化する
主要企業の9-12月期決算発表です。
近い例ではニッケル価格の下落で大幅な減損損失計上になった住友商事のように
中国経済・資源安の影響による業績への影響が
現実の指標として現れると単位の材料として市場を揺らす動きになります。
最後の波乱要因は止まりを見せない資源・原油安です。
この動きによって米国市場もボラーティリティを高めており、
日本市場もその動きから自由になることはできません。
来週の基本戦略は、まだ保持している空売り銘柄は引き続き
利益確定の注文を設定したまま追いかける、
買いは個別の材料物色になるのでよほどの自信がない限り
控え目にすることです。
今週もお疲れさまでした。
ジェットコースターにのったような1週間でしたが、
まだ降りられそうにないですね。
暗い顔で部屋に閉じこもっても世界は変わりません。
いっその事、富士急ハイランドにでも出かけて
日本一のジェットコースターに挑戦してみるのはいかがでしょうか。
来週、元気な顔で再会することを楽しみにしております。
■各市場の動き
日経平均: 17,147.11 -93.84 -0.54%
NYダウ(ドル):16,379.05 +227.64 +1.41%
ドル(円): 117.55-56 -0.54円高 -0.46%
ユーロ(円):128.04-10 -0.20円高 -0.16%