2016年1月18日の東京株式市場は3日続落しました。
終値は前営業日比191円54銭(1.12%)安の1万6955円57銭でした。
大きく下落した米国市場とCME日経225先物、
原油安が加わり大きく売られて始まりましたが、
底は近いとの認識から打診買いが入ることで値を戻して引けました。
-482円まで売られる場面から考えると大きな戻しで、
底入りは近いとの見方もできますが、まだ明確なサインが点灯してないことは
引き続き警戒が必要です。
前営業日の米国市場は大幅な下落になりました。
ダウ工業株30種平均は大幅な続落で、
前営業日比390ドル97セント(2.4%)安の1万5988ドル08セント、
ナスダック総合株価指数も大幅下落して 、
前営業日比126.586ポイント(2.7%)安の4488.417で取引を終えました。
ダウは4ヶ月ぶり、ナスダックは1年3ヶ月ぶりの安値で
リスク含みの金融商品はすべてが売られるリスクオフの動きが広がっています。
中国市場の不安定な動きや、原油相場の下落が世界市場を冷やし、
欧州市場も全般的に安く推移しました。
(ドイツ株のDAXは248ポイント安の9545、
ロンドン株は大幅続落して114.13ポイント安で終了)
同日発表された2015年12月の米小売売上高が
前月比0.1%減で、米国景気の先行きに対する不安を高める結果も
投資家心理を冷やしました。
その影響でシカゴ市場の日経平均先物も大幅に反落、
1年ぶりに1万7000円を割り込むことで、日本市場の大幅な下落も
予想されていました。本日は予想通り売りが先行して
321円安くスタート、-482円まで売られる場面もありましたが、
底が近いとの見方で下落幅の大きかった主力銘柄に買いが入ることで
下げ幅を縮めながら引けました。
安値の下げ幅-482円から考えると300円を戻した力強さですが、
早速明日から底抜けになるサインではありませんので、
まだ喜んで買う場面ではありません。
テクニカル的には下離れで2015年9月21日の安値を割り込んで
大きく下げてから戻る陽線を形成、
一部オシレーター系指標では売られ過ぎのサインが点灯し始めました。
25日移動平均線乖離率は-8.14で-10に近づき、
底が近いとの印象を与えています。
本日の戻しもいいサインとして捉えられる可能性もありますが、
空売りの利益確定による買い戻しも 含まれていることを忘れないでください。
基本戦略は空売りの利益確定が入る動きに備えて、
自分のポジションもしっかり利益確定を設定しながら
ボラーティリティの高い現状を乗り越えましょう。
歴史的なこの相場の中で、「利益確定」で悩めること自体が幸せなことだと思えます。
■各市場の動き
日経平均: 16,955.57 -191.54 -1.12%
NYダウ(ドル):15,988.08 -390.97 -2.39%
ドル(円):117.04-08 -0.58円高 -0.49%
ユーロ(円):127.42-44 -0.42円高 -0.33%