2016年2月12日の東京株式市場は大幅に続落しました。
終値は前営業日比760円78銭(4.84%)安の1万4952円61銭でした。
1万5000円を割り込み、2014年10月21日以来、
約1年4カ月ぶりの安値を記録しました。
週間の下げ幅は11%に達し、2008年リーマンショック時9月以来の下げ幅でした。
取引とも言えないほどのパニック状況ですが、
「永遠に下がり続ける株はない」の格言通り、
そろそろセリングクライマックスが近づいてきています。
米国市場もパニックに近い状態であるのは同様のようです。
前日の米国市場は大幅に続落しました。
ダウ工業株30種平均は大幅の続落で、
前営業日比254ドル56セント(1.6%)安の1万5660ドル18セント、
ナスダック総合株価指数も続落して 、
前営業日比16.755ポイント(0.4%)安の4266.837で取引を終えました。
ダウ工業株30種平均は2014年2月6日以来、およそ2年ぶりの安値
ナスダック総合株価指数は2014年10月17日以来の安値を記録しました。
欧州の銀行株が大きく下落したことや、原油安が続くことで
投資家心理は冷え切っています。
日本市場は米国市場をはじめとする世界の株安を引き継ぎ、
また為替市場で想像を越えるスピードで進む円高で企業業績への
下押し圧力が懸念され売りが先行して始まりました。
11日には一時110円台まで進んだ円高を背景に
休み前の終値より287円安くスタート、
下げ幅を拡大していき、引けにかけて少し戻したものの
大きく下落して今週の取引を終えました。
1万5,000円を割り込んだのは2014年10月以来で
1年4ヶ月前の株価に戻されました。
テクニカル的な分析でみると今週の下げは際だっています。
75日移動平均線乖離率が-19.11%に達し、
2008年10月27日の-39.80%以来の大きさです。
下げ幅でみても2008年以来の大きさで
そろそろ売られ過ぎと判断する時期にきました。
来週からは売られ過ぎからの反転を期待する時期になるでしょう。
ただし、ここから一気に戻すことはまずないので、
上値の重さを吸収しながら徐々に取り戻していくと
心得て相場に向かいましょう。
空売りでは随分と利益が乗ってきたので、
利益確定の幅を最大化するのに注意を払う戦略で来週はいきます。
今週もお疲れ様でした。
大きな動きに対応が難しく「何もしませんでした。どうしましょう」という
焦りの相談を受けたりしますが、
「なにもしない」のができるのも個人投資家の特権です。
特権と週末を楽しんでから元気な姿で再会しましょう。
■各市場の動き
日経平均:14,952.61 -760.78 -4.84%
NYダウ(ドル):15,660.18 -254.56 -1.60%
ドル(円):112.46-48 -2.42円高 -2.11%
ユーロ(円):126.80-84 -2.78円高 -2.15%
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