2016年5月18日の東京株式市場は3日ぶりに反落しました。
終値は8円11銭(0.05%)安の1万6644円69銭でした。
米国市場の急反落に加えて、市場予想を上回る結果になった
1~3月期のGDPの影響について売り買いが交差することによって
方向感のない展開になりました。
燃費不正で揺れ動く自動車業界にもあらたなニュースが出たので、
本日も最後までしっかりお読みください。
前営業日の米国市場は反落しました。変動性が高くなっています。
ダウ工業株30種平均は幅のある反落になって、
前営業日比180ドル73セント(1.0%)安の1万7529ドル98セント、
ナスダック総合株価指数も反落して、
前営業日比59.726ポイント(1.3%)安の4715.733で取引を終えました。
好調な経済指標の発表を背景に、
利上げを先送りするとの観測が後退したことで、
株式市場には売りが広がりました。
前日の大幅な上昇で目先の利益確定を急ぐ動きも売りを誘いました。
本日の日本市場は市場の注目を集めていた、1-3月のGDPが発表されました。
結果は前期比0.4%増(年率1.7%増)と市場の予想をあまりにも大きく上回りまいた。
これを受けると普通は「景気が良くなっているので、株高」とつながりますが、
今は「緩和頼り」の相場。追加緩和が遠のくとの思惑から売りが広がり安くなります。
しかし本日の日本市場は午前中の上げで回答しました。
午後の寄り付きからは、上げ幅を縮小していき、
8円安で引け、明確な下振れ要因や上振れ要因というよりは
方向感の定まらない「戸惑い」の動きになりました。
景気が良すぎると、消費税増税の先送りが実施しにくくなるなどの理由で
下げにつながる要因になりますが、市場は先送りを見直すほどの良さではないと
判断しているように見えます。
三菱自動車に続き、スズキでも燃費データ不正の可能性があると報じられることで
午後から急落、市場全体を押し下げた面もあります。
自動車関連全体が連れ安することで、140円以上下げた後は、
引けにかけて下げ幅を縮小させました。
テクニカル的には前日の安値と高値を切り上げる上昇の形になり、
微妙な値ですが25日移動平均線が75日移動平均線を下から上に抜ける
ゴールデンクロスになりました。
しかし、午後の下げにより明確に75日線を抜けている形まで至ってないので、
テクニカル的にも方向感の定まらない様子が伺えます。
下値はずっと切り上げているので、基本目線は上昇、
しかし、月末の政策発表を待っている相場に加えて、
自動車業界で相次ぐ悪材料は市場の不安感を増幅させ、
相場のもたもた感は当分続きそうです。
東証1部の売買代金は2兆3366億円と3日ぶりに2兆円を上回る商い、
売買高は23億4197万株でした。
東証1部の値下がり銘柄は1056、値上がりは778、変わらずは117でした。
■各市場の動き
日経平均:16,644.69 -8.11 -0.05%
NYダウ(ドル): 17,529.98 -180.73 -1.02%
ドル(円):109.26-27 -0.14円高 -0.12%
ユーロ(円):123.27-31 -0.77円高 -0.62%