2016年6月3日の東京株式市場は小幅に反発しました。
終値は79円68銭(0.48%)高の1万6642円23銭でした。
前日の米国市場が小幅の続伸になったことや、
原油市場が上昇したことを受け、買いが進みましたが、
上値を積極的に押し上げる買いまでは至りませんでした。
取引時間の大半は終値を挟んで方向感を欠く動きで、
商いも盛り上がりを見せないまま今週の取引を終えました。
本日も最後までしっかりお読みください。
前営業日の米国市場は続伸になりましたが、
雇用統計の発表を控えて、本日も方向感なしの動きになりました。
ダウ工業株30種平均は続伸して、
前営業日比48ドル89セント(0.3%)高の1万7838ドル56セント、
ナスダック総合株価指数は7日続伸して、
前営業日比19.112ポイント(0.4%)高の4971.363で取引を終えました。
ナスダック総合株価指数は2015年12月31日以来
およそ5カ月ぶりの高値を付けました。
注目材料の石油輸出国機構(OPEC)の総会結果、
原油の増産凍結を見送ることで合意、需給改善への期待が薄れ、
原油先物相場が下落することで、株式市場も下げで始まりました。
下げ渋った後は方向感のない動きが続き、上昇にはなりましたが、
雇用統計を控えて様子見ムードが市場を支配しました。
日本市場は前日までの続落で押し目買いを試してみてもいいタイミングで、
朝方は空を開けて買いが先行して始まりました。
9:30までは買いが進み本日の高値を形成しましたが、
米国市場同様、雇用統計の発表を控えて積極的に上値を追う動きは見られず、
上げ幅は限定的なまま、方向感のない動きで今週の取引を終えました。
先週末に解説した通り、今週は前半大きく上げた後、2日下落、
本日は持ち合いの神経質な動きになりました。
来週の展望としても方向感は出にくい動きが予想されます。
売りか、買いどちらか一方的なポジションを取るのが難しい
リスク要因は2つあります。
1. 米国の雇用統計と利上げ観測
2. BREXIT(英国のEU離脱)
市場予想で雇用統計は5月とあまり変わらず、
低調な値になると予測されています。
5月の雇用統計が例年より注目される理由は、
6月の利上げ観測を控えての最後の統計発表であるからです。
実はこの結果により利上げ観測が高まるのは難しいと考えています。
6月はBREXIT(英国のEU離脱)という
歴史的なリスク要因が存在しているので、
FRBが混乱要因をさらに加える行動は取りにくいのではないかと考えるからです。
大きな決定を控えてしばらく様子見ムードは続くとみられ、
来週もその範疇で16,000-17,000円のレンジ相場が想定されます。
今週もお疲れさまでした。
来週も方向感は出にくい相場でウハウハの気持ちにはなれないと思いますが、
せめて週末の晴天を楽しむくらいの余裕は持ってみても
いいのではないでしょうか。
晴天のような笑顔で再会することを楽しみにしております。
■各市場の動き
日経平均:16,642.23 +79.68 +0.48%
NYダウ(ドル):17,838.56 +48.89 +0.27%
ドル(円):108.85-86 -0.10円高 -0.09%
ユーロ(円):121.40-44 -0.77円高 -0.63%