2016年6月15日の東京株式市場は5日ぶりに反発しました。
終値は60円58銭(0.38%)高の1万5919円58銭でした。
商いは2 兆円に届かない日が続き、盛り上がりに欠ける中、
下げ過ぎの見方から買い戻しが入ってきて上昇しました。
基本的な動きは上げと下げが交差する方向感なしの展開、
上昇はしたものの、本物の上昇トレンドへの転換ではないことに
注意が必要です。
本日も最後までしっかりお読みください。
前営業日の米国市場は4日続落しました。
ダウ工業株30種平均は続落して、
前営業日比57ドル66セント(0.3%)安の1万7674ドル82セント、
ナスダック総合株価指数も4日続落して、
前営業日比4.889ポイント(0.1%)安の4843.551で取引を終えました。
引き続きBREXITが市場に警戒感を与えています。
世論調査では離脱派が優勢となったことが伝わり、
離脱で業績への影響が最も大きいと思われる金融株が大きく売られました。
日本市場は BREXITへの懸念が引き続き市場を引っ張り、
100円を超える下落で朝方は推移しました。
日経は4日続落して1000円近く下げたことで、
押し目買いが入り安い雰囲気でもありました。
上昇に転じた後、160円近い上昇してから、
今週のFOMC、日銀の金融政策決定会合など
主要イベントに備えて様子見ムードが広がり、
上げ幅を縮小させながら本日の取引を終えました。
上昇したものの本格的な上昇トレンドへの転換だと思いにくいのが現状です。
ショートつまり空売りのポジションを増やしてきた
売り方が買い戻しに回ったのが主な上昇の原因でしょう。
今週に入って売買に占める空売りの比率は
40%超と、売られ過ぎの色が明確になってきました。
このような場合は、売り方の買い戻しが一気に入ってきて、
底値からの転換になりやすく、一時的な急上昇も起きやすくなります。
問題はその後の動きです。
普通は30%超が売られ過ぎのサインとされますが、
リーマンショックなどの歴史的な暴落相場では、
それ以上の比率が続くことも見られるからです。
買い戻しによる急上昇の後は、
それを上昇への転換だと錯覚した投資家たちの買いも加わることで
徐々に本物の上昇トレンドになっていくこともありますが、
英国のEU離脱という歴史的な選択の岐路では
急上昇→離脱→ポンド下落→円高→下落というシナリオも十分
考えられるということを念頭に入れてください。
短期の投資戦略としては
空売りポジションはそろそろ利益確定に備えて、毎日逆指値を入れ替える
トレンド転換などの買いは短期の利益を重ねながら追いかけていくのが
この場を凌ぐ戦略になります。
東証1部の売買代金は1兆9253億円、
3日続けて2兆円をの下回りました。
売買高は19億3842万株、値上がり銘柄は1032、
値下がりは767、変わらずは159でした。
■各市場の動き
日経平均: 15,919.58 +60.58 +0.38%
NYダウ(ドル):17,674.82 -57.66 -0.32%
ドル(円): 106.31-32 +0.46円安 +0.43%
ユーロ(円):119.19-23 +0.11円安 +0.09%