2016年8月4日の東京株式市場は反発しました。
終値は171円78銭(1.07%)高い1万6254円89銭でした。
冷え込んだ投資家心理を反映して朝方は下落、
長い下ヒゲを作った後、ETFの買い入れ枠倍増が本格的に
動き出すとの思惑で買われていましたが、上値が押さえられるなど
今週はずっと不安定な動きが続いています。
明日の米国雇用統計発表に備えて、積極的に動きづらいという心理も
上値を抑える要因になりました。
本日も最後までしっかりお読みください。
米国市場は8日ぶりに反発しました。
ダウ工業株30種平均は8日ぶりに反発続落して、
前営業日比41ドル23セント(0.2%)高の1万8355ドル00セント、
ナスダック総合株価指数も早速反発して
前営業日比22.005ポイント(0.4%)高の5159.737で取引を終えました。
取引終了にかけて反発したニューヨーク原油先物相場の動きで
買いが入りましたが、上値は重く
前日の終値を挟んでの動きに終始しました。
7日続落後の8日目の反発、この間の動きはずっと2桁台の上げ下げ、
テクニカル的には綺麗なほどぐっついたローソクを作りながら
下がって25日線に戻りました。
戸惑いが見える位置ですので、米国市場に携わる方は気をつけてください。
日本市場は原油市場が反発、米国市場が上昇しましたが
方向感のない動きで特別な材料にはならず、円高の方に反応しました。
米国市場の動きを引き継ぎ85円高くスタート、
長い下ヒゲを作りながら節目となる16,000円を割り込む場面もありましたが、
円高が一服したことと、ETFの買い入れ枠倍増への期待感が残っていて
値を戻し、+171円 で本日の取引を終えました。
テクニカル分析です。
日足は長い下ヒゲを持つ小陽線を形成、
始値が25日線付近からスタート、終値も25日移動平均線を上回りました。
長いヒゲの安値は前日説明した半値戻し
「7/8の安値から7/21までの上層を100にしたフィボナッチ分析で
半値押し(50%戻り)の16,020円付近も考えられます。」を過ぎて
15,921円まで進みましたが、半値で止まったことに意味があります。
ファンダメンタル的には個別物色相場が続いていますが、
その動きにも微妙な変化が見られ始めました。
上昇率上位業種には証券が大きく買われ、
個別銘柄では海運3社(商船三井、郵船、川崎汽船)やデンソーなど
お世辞でもよい業績とは言えない銘柄が目立ちます。
この動きは投資家心理が業績に素直に反応するよりは
出遅れ感が強い、または悪材料でもいいので、材料が出尽くした銘柄に
反応しているとのことです。
投資戦略は、このような状況で予想される行動に合わせて
出遅れ感がある、割安として見られやすい大型株を
スクリーニングなどで物色していくことです。
幾つかの空売り銘柄にはしっかり下げも入ってきたので、
こまめにチェックしながら利益を拡大させましょう。
東証1部の売買代金は2兆4633億円、
売買高は22億7559万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は1159と全体の6割、
値下がりは717、変わらずは94銘柄でした。
■各市場の動き
日経平均(円):16,254.89 +171.78 +1.07%
NYダウ(ドル):18,355.00 +41.23 +0.22%
ドル(円): 101.58-59 +0.54円安 +0.53%
ユーロ(円): 113.17-21 -0.12円高 -0.10%