2016年8月8日の東京株式市場は大幅に反発しました。
終値は396円12銭(2.44%)高の1万6650円57銭でした。
先週末に発表された米国雇用統計発表の結果が
市場予想を上回ったことで、米国市場が大幅に上昇、
日本もその流れを引き継ぎました。
米国市場の動きと日経の本日までの動きを組み合わせると
ある動きの可能性が浮上してきました。
その動きとは?
本日も最後までしっかりお読みください。
先週末の米国市場は雇用統計の結果をうけて大きく上昇しました。
ダウ工業株30種平均は大幅に上昇して、
前営業日比191ドル48セント(1.0%)高の1万8543ドル53セント、
ナスダック総合株価指数は3日続伸して
前営業日比54.873ポイント(1.1%)高の5221.121取引を終えました。
市場の注目を集めた雇用統計の結果は
18万人程度の増加との市場のコンセンサスを大きく上回り、
非農業部門の雇用者数が前月比25万5000人増となりました。
市場予想以上の結果を材料に、ダウ工業株30種平均は2週間ぶりの高値、
ナスダック総合株価指数は1年ぶりに史上最高値を更新しました。
日本市場は雇用統計の結果で大きく上昇した米国市場の
流れを引き継ぎ買いが先行、先週末の終値16,254円から
208円高くスタートしました。
米国経済の堅調さが確認されると、投資家の関心はすぐ利上げに移り、
年内の利上げが固まりつつあるとの見方が広がりました。
それと日本市場はなんの関係?と思うかも知れませんが、
それは米国の金利差が乗じることでなにが起きるかを考えることで把握できます。
単純にいうと、利上げで米国通過を買っておくのが有利だと判断した
投資家は円を売り、米国ドルを買い、ドル高・円安につながります。
円安はもちろん、株式市場の支援材料となります。
その心理を反映するかのように自動車大手各社は軒並み
2%以上の上昇。資金が大型・輸出関連に移っていくことがわかります。
テクニカル分析です。
日足は短い上下ヒゲを持つ中陽線を形成、高値と終値の差は2円で
丸坊主に近い形で引けました。
5,25,75日移動平均線の間に挟まり、上値を抑えられていた株価が
一気に5,75日移動平均線を上抜き、
上向きでついてきた25日線はもう直ぐ75日線とゴールデンクロスを起こしそうです。
ここまでの動きを総合的にみたファンダメンタル分析と戦略です。
米国の利上げという思惑は銀行株の買いを呼びましたが、
投資家心理が改善した場合、日本株への注目分野は
輸出・大型などの定番銘柄です。
活況の兆しを見せる欧米株に比べて日本株はまだ予想株価収益率が14.3倍で
割安の状態にあると言えます。
外国人投資家のリスクオン姿勢が広がり、買いが広がると
日本市場は「夏バテ相場」という言葉を退き、
暑い夏にしてくれるのではないかと期待してみます。
一つの懸念材料は売買代金が2兆2593億円で盛り上がりに欠けている点です。
定番銘柄の中でも注目に値するのは
トヨタ(7203)、本田技研(7267)はファンダメンタルに加えて
テクニカル的にも注目に値する動きになってきました。
東証1部の売買代金は2兆2593億円、
売買高は21億1748万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は1392、
値下がりは502、変わらずは76銘柄でした。
■各市場の動き
日経平均(円): 16,650.57 +396.12 +2.44%
NYダウ(ドル): 18,543.53 +191.48 +1.04%
ドル(円): 102.39-40 +1.32円安 +1.30%
ユーロ(円): 113.57-61 +0.98円安 +0.87%