2016年8月12日の東京株式市場は連休明けで反発しました。
終値は184円80銭(1.10%)高の1万6919円92銭でした。
6月1日以来およそ2カ月半ぶりの高値で今週の取引を終え、
来週からの動きに期待を持たせる形になりました。
米国市場では史上最高値を連続している動きを受け、
また為替相場では円安に振れたことが投資家心理を改善させました。
テクニカル的にも好転していることや、
米国市場に対する詳しい解説も行っているので、
本日も最後までしっかりお読みください。
米国市場は上昇して史上最高値を更新しました。
連休前の解説では「エネルギーを溜めながら、何かを企んでいる流れになっています。」と
言いましたが、このことだったのか、実は一回大きい下げがくるのかと思いましたが。
ダウ工業株30種平均は連休前に下落、前日は反発して、
前営業日比117ドル86セント(0.6%)高の1万8613ドル52セント、
ナスダック総合株価指数も連休前に下落、そして前日反発して
前営業日比23.814ポイント(0.5%)高の5228.399で取引を終えました。
ダウ工業株30種平均、ナスダック総合株価指数共に
最高値を更新する勢いにのりました。
原油先物相場が大きく上昇して、石油関連銘柄に買いが進んだことに加え、
小売の業績発表が市場の予想を上回ることで
関連小売各社にも買いが広がりました。(*)
*米国経済は消費セクターが国内総生産(GDP)の70%近くを占めます。
米国の経済見通しは個人消費セクターの成長に関わっており、
そのサインとして最初に現れるのは「雇用統計」、
そして「小売」、「住宅着工などの住宅市場のファンダメンタルズ」です。
今月の雇用統計は市場予想を大きく上回る結果で、
続いて小売業界の業績も良い方向として現れていることが
(雇用が増えると当然消費を増やし、住宅にも資金が向きますね?)
史上最高値の連日更新につながっていると分析できます。
米国市場の史上最高値更新など外部環境の改善を受けて、
日本市場も投資家心理が改善、買いが先行してスタートしました。
円高基調が支配していた為替市場では円相場が1ドル=102円台前半まで
円安に振れ、輸出・大型銘柄に買いが集まることで指数を押し上げました。
午後は上昇幅を縮小させる場面もありましたが、
再び200円を超える上昇幅を見せた後、184円高で今週の取引を終えました。
テクニカル分析です。
日経の日足は空を空けながらスタートして、上下にヒゲを持つ小陽線を形成、
ヒゲは下の方が長いことから、上昇の勢いが強いことを示唆しています。
節目として認識されていた7月21日の直近高値(1万6938円96銭)を抜き、
いよいよ25日移動平均線が75日移動平均線を下から上に抜けるゴールデンクロスを形成、
テクニカル的には7月中旬以降となる好サインが点灯しました。
今週の日経はファンダメンタルが改善することに伴い、
テクニカル的にも意味のある上昇で下値を切り上げました。
7/21の高値に並んだことで、
来週の前半は達成感による利益確定の売りや
お盆休みで参加者が少なくなるバテ相場になる可能性もありますが、
ここまでの動きから考えると下値は堅いと予想することができます。
東証1部の売買代金は概算で2兆1364億円、
売買高は17億7292万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は1268、
値下がりは600、変わらずは104でした。
商いが盛り上がらないのがずっと懸念材料として考えていましたが、
お盆休みを前にして、盛り上がらない中でも上昇もありかなという割り切りも
あるのではないかと考えています。
来週の売買戦略です。
戦略銘柄は一回利益確定をしてから早速トレンド転換で次の買いサインが
点灯するものが多くなってきました。
下落のサインが続く、または暴落局面に入っていることが明確な銘柄意外は
空売りの比重は減らしながら、買い目線に重きをおきましょう。
8月中旬に入って夏本番という感じですが、
健康に気をつけて、楽しい週末を過ごした後、
来週再会を楽しみにしております。
よい週末を!
■各市場の動き
日経平均(円):16,919.92 +184.80 +1.10%
NYダウ(ドル):18,613.52 +117.86 +0.63%
ドル(円): 102.01-02 +0.53円安 +0.52%
ユーロ(円): 113.64-68 +0.57円安 +0.50%