2016年8月15日の東京株式市場は反落しました。
終値は50円36銭(0.30%)安の1万6869円56銭でした。
米国市場が反落したことに加えて、
為替市場で円高が進むことが上値を追いづらい動きにしましたが、
下値も限定的で大きく売りこまれる流れにはなりませんでした。
相場の材料自体が少ない中、なにしろお盆休みで
参加者が少ないことで、持ち合いの領域を抜け出していません。
今週の投資戦略を含めて、本日も最後までしっかりお読みください。
先週末の米国市場は反落と続伸、方向感を欠く動きになりました。
ダウ工業株30種平均は反落して、
前営業日比37ドル05セント(0.2%)安の1万8576ドル47セント、
一方、ナスダック総合株価指数は申し訳程度に続伸して
前営業日比4.496ポイント(0.1%)高の5232.895で取引を終えました。
先週末の解説でも触れた個人消費の行方を占う
7月の米小売売上高は市場予想(0.5%増)に届かず、前月と横ばい、
7月の米卸売物価指数(PPI)も市場予想とは反対の結果になりました。
米國景気の先行きに対する不透明感が増したことで、
投資家心理が悪化しました。
米国経済の先行きが怪しくなってくると決まった動きは円買い、
週末の間に100円台まで進んで少し落ち着いた円相場は
再び101円台、輸出関連銘柄を中心に売りが広がりました。
(頼むから円をほっといてもらえませんか?と叫ぶわけにもいかないし・・・)
日本市場は53円安くスタート、1週間で665円(4.1%)を上げた反動による
売りも加わりましたが、売りが一巡した後はプラスに浮上する場面もありました。
しかし、午後になると日銀のETF買い期待以外は
明確な材料がない中、マイナスに転じ
されとETF買いという心理が市場を支え
大きな売りにはつながりませんでした。
50円下落で引けた日経は53円安のスタートから3円しか変化がなく
長い上髭をもつ十字足を形成、12日のローソクと組み合わせると
17,000円を目の前にして抵抗に合って、調整に入る形になりました。
一方、前日だけをみると、上げでも下げでもない持ち合いで
安値ではボリンジャーバンドの+1σと5日移動平均線に支えられています。
今週は材料が少なく、参加者自体が少ないことから
持ち合いの色を強める相場になることが予想されます。
しかし、先週は円高が進行する中でも4.1%の上昇で、
日本株に対する見直しが進んでいる可能性があります。
投資戦略としては持ち合いと言って放置するのではなく、
このまま割安な日本株への買いが進むと、見直しが進む
輸出・大型株への仕込みを進めるのが賢明だと思われます。
仕込みという言葉に注目してください。
参加者が少ない中で、全財産をつぎ込んで全力買いをするのではなく、
少しずつ様子見しながら進めて行くという意味です。
一例として、8月9日の概況の中で解説したソフトバンク(9984)の動きには
継続して注目する価値があります。
東証1部の売買代金は概算で1兆5701億円で、
5月30日以来2カ月半ぶりの低さ、
売買高は12億4377万株で今年最低で徹底した低商いでした。
東証1部の値下がり銘柄数は1260、
値上がりは568、変わらずは144銘柄でした。
■各市場の動き
日経平均(円):16,869.56 -50.36 -0.30%
NYダウ(ドル):18,576.47 -37.05 -0.19%
ドル(円): 100.96-97 -1.09円高 -1.06%
ユーロ(円): 112.75-79 -0.98円高 -0.86%