2016年9月16日の東京株式市場は反発しました。
終値は114円28銭(0.70%)高の1万6519円29銭でした。
連日の下げから、反発するタイミングに来ていたところに、
米国市場も反発したことが投資家心理を改善させました。
予約状況が好調だと伝わったアップル関連の銘柄に
買いが入ったことも相場を押し上げました。
本日も最後までしっかりお読みください。
【米国市場の動向】
前営業日の米国市場は幅のある反発になりました。
ダウ工業株30種平均は反発して、
前営業日比177ドル71セント(1.0%)高の1万8212ドル48セント、
ナスダック総合株価指数は続伸して
前営業日比75.915ポイント(1.5%)高の5249.686で取引を終えました。
連日下げてきたことから戻りを期待する買いが入った他、
発表された経済指標が予想を下回ることで
9月追加利上げの観測が後退、
市場には押し目を広い動きが広がりました。
8月の米小売売上高は前月比0.3%減で
0.1%減市場予想を下回り、朝方は下げる場面もありましたが、
利上げ観測の後退がより大きく投資家心理を後押ししました。
【日本市場の動向:ファンダメンタル】
日本市場も連日下げてきたことで、戻りの買いを試す動きが先行、
前日の終値より53円高く始まりました。
16日から販売開始のiPhoneの予約状況が予想より好調だと報じられた
アップルが連日の上昇で年初来高値を更新したことを受け、
国内でもアプルスや村田製作所など関連銘柄に買いが進みました。
午後に入っては前日比+100円を挟んでの一進一退が続いた後、
小幅上昇、下げ止まりを見せながら今週の取引を終えました。
日本市場は3連休に入ることで、
外部のショックがある場合は、1日クッションを置いて
連休明けに反映することになります。
【日本市場の動向:テクニカル分析】
日経の日足は上下ヒゲを持つ短陽線を形成、
前日は75日線が安値で明確に意識された後、
本日で高値と安値を切り上げるトレンド転換が成立しました。
ボリンジャーバンドから判断しても-2σで下げ止まることになりましたが、
まだ安心するのは時期早々、
連休明けに本日9/16の高値を切り上げることを確認することで
回復基調への戻りを確認できます。
【日本市場の総合分析:今週の振り返り】
今週の日本市場は20日以降に予定されている
主要イベントをにらみながら、深く調整に入った週になりました。
9/9より5営業日連続で陰線を形成しながら
テクニカル分析上では移動平均線、ボリンジャーバンド共に
下向きに変わり、これ以上の下げも考えられる形でしたが、
連休前の本日で下げ止まり。
しかし、戻りを試すにはまだ力が足りない様子です。
【日本市場の総合分析:来週の展望】
9月に入ってからずっと世界市場を待たせていた
2つの主要イベントが21日に迫ってまいりました。
20,21予定の日銀金融政策決定会合、
同予定のFOMC(米連邦公開市場委員会)が
市場の方向性をわかりにくくしてきた要因ですが、
来週もそのイベント通過までは方向性のつかめない相場になることが予想されます。
日銀金融政策決定会合では総括検証など、今までの取り組みとは異なることへの
挑戦になりますが、株式市場に大きなインパクト与えるような結果には
なりにくいと考えられます。
むしろ、今まで市場との対話に失敗して、今年に入っては
ことごとくバズーカーを外してきた日銀の「対話開始」が始まる意味として
捉えるのがよいでしょう。
直近の米国経済指標は市場予想を下回ることが多く、
9月の追加利上げには踏み切れないというのが大筋の予想です。
予想通りの結果になると円安になるような要因は見当たらないことから、
日本の市場を引き上げる影響はないと考えられます。
多くの銘柄はトレンド転換を示していますが、
日経の動きも含めて、転換した後の高値を抜けて
上昇トレンドに戻るかが来週からの確認ポイントです。
【週末の挨拶】
3連休の始まりですね。
サラリーマン時代は3連休という言葉を聞くだけでホッとしていましたが、
「今回も3連休返上で頑張ろう!」うんねんの精神論に満ちた
クライアントにうんざりしていたことも蘇ったりします。
休みの時に休むのは罪悪でも怠けでもありません。
あなたと家族を満足させ、生産性を高める「薬」でもあります。
楽しく週末を過ごしてください。
良い3連休を!
■各市場の動き
日経平均(円):16,519.29 +114.28 +0.70%
NYダウ(ドル):18,212.48 +177.71 +0.98%
ドル(円): 102.01-02 -0.43円高 -0.41%
ユーロ(円): 114.64-68 -0.34円高 -0.29%