2016年9月21日の東京株式市場は大幅に反発しました。
終値は315円47銭(1.91%)高の1万6807円62銭でした。
米国市場は方向感なしに推移しながら3日ぶりに反発、
日本市場も主要イベントを1日前にして、
ポジション調整が続く様子見相場でしたが、
13時10分を過ぎてから下落、暴騰を見せる波乱相場でした。
本日も最後までしっかりお読みください。
【米国市場の動向】
前営業日の米国市場は3営業日ぶりに小幅の反発になりました。
ダウ工業株30種平均は小幅に反発して、
前営業日比9ドル79セント(0.1%)高の1万8129ドル96セント、
ナスダック総合株価指数も反発して
前営業日比6.325ポイント(0.1%)高の5241.352で取引を終えました。
上昇、下降と一喜一憂するような状況ではなく、
21日に予定されている
米連邦公開市場委員会(FOMC)や日銀金融政策決定会合に備えての
ポジション調整が続く持ち合い相場です。
明日に迫ってきたので、台風の前の静けさに似ているものがあります。
テクニカル分析上も分析という言葉がむなしいほどの持ち合い継続です。
9月9日の大幅な下落の後は2週間にわたって、そのローソクに包まれる
小さい三角持ち合いパターンを形成しています。
形として下に抜ける高値切り下げになっているのが不気味さを増しています。
【日本市場の動向:ファンダメンタル】
日本市場も当別な要因は見当たらず、
米国市場の方向感ない動きを引き継ぎました。
シカゴ日本株先物は前日比90円高の1万6335円で取引を終え、
20日の大阪取引所の終値を15円上回りました。
8:45寄り付きのSGX日経平均先物も35円高の1万6345円で始まったことを受け、
日経平均先物12月物は反発してスタートしました。
しかし、日経平均は前日比20円30銭安の1万6471円85銭で寄り付き、
方向感のない動きを継続して80円安で続落して前場を終えました。
後場の寄り付き直後は日銀のETF買いへの期待で
プラス圏浮上しました。
その後も大きな動きにはならず、前日の終値を挟んでの動きに終始しました。
相場が動き出したのは13時15分をすぎてから。
マイナス金利0.1%維持というニュースの際は、失望により
円高、株安に振り向ける取引が膨らみましたが、
その直後、長短金利操作付き量的・質的金融緩和を導入すると発表されると
円安・株高の方に触れました。
終わってみると315円高、波乱の1日になりました。
しかし、本当の勝負は明日以降になるでしょう。
【日本市場の動向:テクニカル分析】
日経の日足は上下ヒゲを持つ大陽線を形成、
75日線を支えとする持ち合いからトレンド転換しながら
一気に上に抜けてきました。
注目ポイントは明日以降、日米の結果が出揃ってから
本日の高値を抜けて、本格的な上昇モードを続けるかです。
前日伝えた通り、
「タイミング的に21日は25日線に近づくところでもあるので、
ファンダメンタル、テクニカルの両方が重なる重要な
転換点となります。」
このポイントが方向づけに変わるのはやはり明日以降でしょう。
【日本市場の総合分析:今後の投資戦略】
久しぶりに「材料」らしいものが出て、市場が大きく動きました。
政策の枠組が変わるということでは評価できますが、
市場の根本的な動きを変えるようなものになるかというと、
少し力不足という印象です。
ある意味、材料が少ない中でごく普通のことが
普通に出てきたので過剰に反応してしまったという側面があります。
これで根本的な流れが変わるかは
米国の結果まで出揃ってからの判断になるでしょう。
勝負は金曜日、でしょうか。
■各市場の動き
日経平均(円):16,807.62 +315.47 +1.91%
NYダウ(ドル): 18,129.96 +9.79 +0.05%
ドル(円):101.59-60 -0.09円高 -0.08%
ユーロ(円):113.27-31 -0.63円高 -0.55%