2016年9月26日の東京株式市場は続落しました。
終値は209円46銭(1.25%)安の1万6544円56銭でした。
米国市場が反落した上に、追加利上げの見送りにより
円高基調が解消されず、売りが先行しました。
不透明な金融政策に対して、投資家の心理には嫌気が指しており、
本日出てきた発言も混乱を加重させています。
混乱の中、本日も最後までしっかりお読みください。
【米国市場の動向】
前営業日の米国市場は反落しました。
ダウ工業株30種平均は4営業日ぶりに反落して、
前営業日比131ドル01セント(0.7%)安の1万8261ドル45セント、
ナスダック総合株価指数も4営業日ぶりに反落して
前営業日比33.776ポイント(0.6%)安の5305.747で取引を終えました。
米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果、追加利上げを見送られ、
先週末の前日は上昇、週末は利益を確定する動きに押されました。
金融政策をめぐって高値圏を維持してきた
各種指標も新規の材料に欠ける中、
売りが出やすいタイミングに来ていたことも下げの要因として加わりました。
【日本市場の動向:ファンダメンタル】
日本市場は米国市場が4営業日ぶりに反落したことに加えて、
為替市場が100円台と円高基調を続けることを
材料に売りが先行して47円安くスタートしました。
いつもの通り、ETF買いへの期待が膨らみ
下値が限定的な場面もありましたが、
外部要因の不透明さに加えて、内部的にも混乱か加重、
下げを加速させました。
日銀の黒田総裁が行った講演では、
今後の追加緩和について「マイナス金利の深掘りと長期金利操作目標の引き下げが
中心手段になる」と述べました。
当然のことながら金利低下懸念から銀行株への売りが膨らみ、
相場全体の雰囲気を冷やす要因になりました。
先週は銀行株を持ち上げるような政策、
今週に入っては叩きおとす、
明瞭ではない政策は混乱を増幅させるのみです。
【日本市場の動向:テクニカル分析】
日経の日足は下げの勢いを強く感じさせる下ヒゲを持つ中陰線を形成、
先週末、意味のある動きになった25日線超えをあっさりと
割り込んでしまいました。
今週の動きが方向性つけのポイントになると解説しましたが、
「迷い続けている」というのが正しい表現になりそうです。
円高リスクが常時市場を覆っている現状では、
常に波乱要因を含む不安定な動きになるでしょう。
【日本市場の総合分析:投資戦略】
難しい動きですね。
市場の迷いが大きい分、投資家心理も冷えてきました。
日本の金融政策が不透明感を深める中、
最大の注目ポイントになる米国の追加利上げに関しても
不透明感要因が強いことが市場には閉塞案として現れています。
売買代金1兆6944億円(概算)の低調な商いは
その閉塞感の表れです。
戦略的に取り組む銘柄の中でも、利益になる銘柄や
ロスカットになる銘柄が交差しています。
先週末は
「ETF買い入れが、日経型からTOPIX型へ見直されることから考えると、
市場の資金が大型から中・小型にシフトすることが予想されます。
ご自身のポートフォリオもそれに合わせて組み直す方向で考える必要があります。」
と解説しましたが、やはりその動きになっています。
また為替の影響を受けにくい内需株への物色も進んでいるので、
割安で放置された内需株は直近の動きに合わせた有効な戦略です。
東証1部の売買代金は概算で1兆6944億円、
売買高は15億2635万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1326、
値上がりは527、変わらずは124でした。
■各市場の動き
日経平均(円):16,544.56 -209.46 -1.25%
NYダウ(ドル):18,261.45 -131.01 -0.71%
ドル(円): 100.83-84 -0.16円高 -0.15%
ユーロ(円): 113.22-26 +0.10円安 +0.08%