2016年9月30日の東京株式市場は反落しました。
終値は243円87銭(1.46%)安の1万6449円84銭でした。
米国市場でドイツ銀行が大幅に下落、
一服したと思われた金融不安に対する懸念で銀行・保険などをはじめとする
金融関連銘柄に売りが広がりました。
また、月末・週末要因が重なるアノマリーや、
金融不安に対して円買いが進み、円高に振れたことも市場全体を
圧迫しました。本日も最後までしっかりお読みください。
【米国市場の動向】
前営業日の米国市場は大幅に反落しました。
ダウ工業株30種平均は大幅に反落して、
前営業日比195ドル79セント(1.1%)安の1万8143ドル45セント、
ナスダック総合株価指数も3日ぶりに反落して
前営業日比49.394ポイント(0.9%)安の5269.154で取引を終えました。
顧客離れが伝わったドイツ銀行に対して、米国市場で7%が下落、
欧州の金融システム全般に不安が広がることが懸念され、
投資家心理が悪化しました。
【日本市場の動向:ファンダメンタル】
日本市場でも米国市場の下落や、欧州金融不安に対する
懸念で投資家心理が悪化、売りが先行することで
前日の終値より219円安くスタートしました。
285円の下げ幅まで見せた後はETF買い入れへの期待から
下げ止まる場面も見られましたが、安全通過として認識されている
円に買いが集まり、円高基調が進行しました。
結局大きく戻すことはなく-243円で今週の取引を終えています。
【日本市場の動向:テクニカル分析】
日経の日足はギャップ開けて下落して始まり、
上下短いヒゲを持つ陰線を形成、前日の上昇分を見事に1日で打ち消しました。
結局は「3ヶ月ベースでみるとボックス圏を形成」という動きが
続いていることになります。
75日線が9/15日の下落から支えとして意識されていますが、
ここからは上も下にも行ける形、
まだ方向感の出る形とは言えません。
【日本市場の総合分析:今週の振り返り】
2週間前から持ち合い、上下方向感なしに動く
持ち合い相場が続きました。
週初は「マイナス金利深堀」発言で金融株が大打撃、
クリントン氏の優勢を受けて、上昇に転じようとしましたが、
今度はドイツ銀行を発端とする金融不安で押されました。
【日本市場の総合分析:来週の展望】
来週も方向感は出づらく、週末までは上値の重い
持ち合い相場が続くと分析しています。
来週末は各種経済指標の中で最も注目される米国雇用統計の発表が
ひかえていることから、その結果を見極めたいとの思惑が強くなるでしょう。
【日本市場の総合分析:今後の投資戦略】
方向感の出難い相場の上に、来週は様子見ムードで
薄商いが続く可能性が高いと思われます。
資金は個別銘柄の物色が続き、特に前日まで一貫して伝えている通り、
為替と外部環境の影響を受けにくい、中小型、内需関連が
引き続き注目される相場がしばらく続くでしょう。
ポートフォリナーは当分このまま維持しながら、雇用統計結果を見極めましょう。
【週末のあいさつ】
今週もお疲れ様でした。
相変わらず方向感のわかり難い相場の続きですが、台風の前の静けさと捉えて
ワクワクしながら「休む」のも一つの選択肢に入ることです。
私は先週までのベトナムプロジェクトを終え、
今週を久しぶりにマレーシアの自宅で過ごしました。
ベトナムは雨季で軽い風邪をもらってしまいましたが、
マレーシアのペナンも雨の続き、しかし家族と一緒に過ごす窓の外に降り注ぐ雨は
なぜか爽やかにみえますね。
同じことに対して、どう受け取るかはすべて心が決めることです。
良い週末を!
■各市場の動き
日経平均(円):16,693.71 +228.31 +1.39%
NYダウ(ドル):18,339.24 +110.94 +0.60%
ドル(円): 101.41-42 +0.66円安 +0.65%
ユーロ(円): 113.69-73 +0.93円安 +0.82%