2016年10月06日の東京株式市場は4日続伸しました。
終値は79円86銭(0.47%)高の1万6899円10銭でした。
米国市場が上昇したのは一つの材料で、
注目を集めた経済指標の改善を受けて、円安が進み
輸出関連銘柄を中心に買いが進みました。
4日連勝の後は利益確定が出やすいタイミングなので、
上値は重くなりましたが、明日の結果次第ではさらなる上昇も
期待できる雰囲気でもあります。
本日も最後までしっかりお読みください。
【米国市場の動向】
前営業日の米国市場は3日ぶりに反発しました。
ダウ工業株30種平均は反発して、
前営業日比112ドル58セント(0.6%)高の1万8281ドル03セント、
ナスダック総合株価指数も反発して
前営業日比26.363ポイント(0.5%)高の5316.020で取引を終えました。
前日のニュースが引き続き材料視され、
金融銘柄に買いが続いたことに加えて、
原油先物市場は節目の50バレルに迫る勢いで、
資源関連株に買いが進みました。
【日本市場の動向:ファンダメンタル】
日本市場は円高に悩まされた先週までの動きとは裏腹に
今週は円安の恩恵を受けています。
注目を集めていた経済指標である米国9月分のISM非製造業景況指数は
57.1と市場予想を超える結果になりました。
これを受けて、米国経済の堅調ぶりがアピールされ
追加利上げの可能性に重きが置かれると、
為替市場ではドル買いが進み、円安基調が加速しました。
103円まで進んだ円安基調を背景に輸出関連、
また米国市場の流れを引き継ぎ、金融銘柄に買いが集まりましたが、
1万7,000円を目の前にして失速、79円高で本日の取引を終えました。
【日本市場の動向:テクニカル分析】
日経の日足は長い上ひげを持つ小陰線を形成しました。
足は上下に短いヒゲを持つ小陽線を形成しました。
9月12日をスタートとする短期の持ち合いは抜け出しましたが、
上値ではボリンジャーバンドの1σが抵抗線になり、
7月21日をスタートとする中期の持ち合いボックス圏では
上辺に近づき、抜け出す準備をしています。
明日は一回調整に入る可能性が高いですが、
本日の高値を抜けて、9月5日の高値まで抜けに挑戦すると
新たなトレンドの発生を期待させることになります。
【日本市場の総合分析:今後の動きと投資戦略】
市場の感心は明日の雇用統計に移りました。
9月分のISM製造業景況指数は51.5で市場予想を上回り、
ISM非製造業景況指数も57.1と市場予想超え、
両方とも円安を牽引する要因となり、日本市場は4日続伸になりました。
明日の雇用統計は17万人前後が市場コンセンサスですが、
これに対してよほど悪い結果ではない限りは
極端な円高には流れにくくなると予想されます。
売買代金は相変わらず2兆円を割り込み、
結果を見極めたいとの心理をよく反映していますが、
たとえ悪い結果になって調整に入っても、
調整が終わってからは押し目買いを入れるチャンスが訪れるとみています。
金融銘柄で銀行・保険が値をあげているのは当たり前ですが、
市場の上昇によって注目されやすい
証券関連銘柄にも注目する価値はあります。
多くの銘柄にはトレンド転換してテクニカル的にも
買いのチャンスが見えていますので、
注目してみましょう。
東証1部の売買代金は概算で1兆8673億円、
売買高は17億244万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は1116、値下がりは714、変わらずは151銘柄でした。
■各市場の動き
日経平均(円):16,899.10 +79.86 +0.47%
NYダウ(ドル):18,281.03 +112.58 +0.61%
ドル(円): 103.62-63 +0.84円安 +0.81%
ユーロ(円): 115.96-00 +0.65円安 +0.56%