2016年10月28日の東京株式市場は上昇しました。
終値は109円99銭(0.63%)高の1万7446円41銭でした。
月末の金曜日、下げやすい市場を救ったのは円安でした。
為替市場で1ドル105円の水準まで円が下落、
大型・輸出関連株を中心に幅広い銘柄に買いが入りました。
明確な上昇のトレンドになってきたので、
買いは維持、来週からも期待できそうですね。
本日も最後までしっかりお読みください。
【米国市場の動向】
前営業日の米国市場は反落しました。
ダウ工業株30種平均は反発して、
前営業日比29ドル65セント(0.2%)安の1万8169ドル68セント、
ナスダック総合株価指数は3日続落して
前営業日比34.294ポイント(0.7%)安の5215.974で取引を終えました。
長期金利の流れが市場を抑えました。
10年物国債利回りが一時1.87%にまで上昇したことで、
株式市場からの資金シフトが懸念され、売りが進みました。
ダウ工業株30種平均は週足では先週の高値と安値切り上げる
上昇の形を形成しましたが、9月9日週から形成された
持ち合いの中で推移、煮詰まった感が強く残ります。
【日本市場の動向:ファンダメンタル】
日本市場は米国の利上げ観測が強まることで、円安が進み、
買いが先行、100円高でスタートしました。
4月22日以降の高値を形成した後も
大きく売られることはなく、寄り付きの値段を挟んだ動きが続きました。
先週は「来週の動きに期待です」と締めくくりましたが、
今週の動きはその期待に応えてくれる下地を作る動きになりました。
来週以降の動きに関しては後ほど考察してみましょう。
東証1部の売買代金は概算で3兆1330億円、
3ヶ月ぶりの活況になったことから、
投資家のマインドがリスクオンに変わってきたことがわかります。
売買高は26億2881万株、東証1部の値上がり銘柄数は1370で、
7割が上昇しています。
値下がりは510、変わらずは105銘柄でした。
【日本市場の動向:テクニカル分析】
日経の日足は十字足を形成、始値と終値がほぼ同じ価格で引けました。
日足としては、上昇相場の中で一時的な調整に入る迷い、または
売りのサインとして解釈されるものです。
しかし、週足では強い陽線を形成しながら、上昇に転じていることから
中・長期のトレンドは上昇を強めるサインを出しています。
25日移動平均の騰落レシオが139%と、
前日の144%よりは過熱感が薄まりましたが、
短期的な過熱感は残ったままです。
【日本市場の総合分析:来週の展望と今後の投資戦略】
今週は日本企業の決算発表が本格化する中、
米国市場でもしっかりした企業業績の材料を受け、
上値を試す展開になりました。
来週のテーマは「円安」です。
今週末にかけて円安が進行、市場を牽引した側面が大きいですが
来週は円安を方向つける注目イベントが揃っているので、
目が離せません。
まずFOMCで12月利上げの可能性が濃厚になる発言が
確認できた上に、雇用統計の結果もポジティブな結果になると、
円安のさらなる深化、日本株へのポジティブな影響が予想されます。
日本企業の業績も失望を呼ぶ結果にならない場合は、
個別の物色相場から、市場全体が満遍なく買われていく
強い動きも予想されます。
まずは、スピード感を持って
4月25日の高値17,613円を突破してくるかを確認するのがポイントです。
今週は内需を中心に物色してきましたが、
静かなうねりになってきた来週からは定番の大型に
資金のシフト・仕込みをする方に戦略を立てています。
【週末の挨拶】
東京は本日11度の肌寒い天気になりました。
今滞在している沖縄は昼間30度で、強い日差しが降り注ぐ
海に今から飛び込むのもおかしくないほどです。
気温さが激しい中、週末は東京に移動になり、
体調管理が課題になりますが、
皆様も健康に気をつけて、元気な姿で再会しましょう。
よい週末を!
■各市場の動き
日経平均(円):17,336.42 -55.42 -0.32%
NYダウ(ドル):18,199.33 +30.06 +0.16%
ドル(円): 104.68-69 +0.51円安 +0.48%
ユーロ(円): 114.38-42 +0.66円安 +0.58%