2016年12月2日の東京株式市場は3営業日ぶりに反落しました。
終値は87円04銭(0.47%)安の1万8426円08銭でした。
円安に振れていた為替相場が113円の円高に戻り、
直近の上昇で利益確定を急ぎたい週末要因も売りを誘いました。
反落はしたものの、先高感は依然強く、
むしろ次のジャンプのための一歩下がりという受け止め方が多いようです。
本日も最後までしっかりお読みください。
【米国市場の動向】
前営業日の米国市場は続伸と続落、まちまちな動きになりました。
ダウ工業株30種平均は3日続伸して、
前営業日比68ドル35セント(0.4%)高の1万9191ドル93セント、
ナスダック総合株価指数は続落して
前営業日比72.574ポイント(1.4%)安の5251.107で取引を終えました。
OPEC 総会で8年ぶりの減産合意に至ったことが
市場に反映され、エネルギー・金融関連株に買いが継続しました。
ダウは1週間ぶりに再び最高値を更新してきました。
来週以降も当別な下落材料がない限り、堅調な動きが予想されます。
【日本市場の動向:ファンダメンタル】
日本市場は前日に200円を超す上昇幅を見せたことで、
利益確定が出やすい雰囲気にあったことや、
テクニカル的にも過熱感が意識されやすい位置にあったことから
売りが先行して始まりました。
週末の主要イベントを控え、様子見したいという投資家心理も強く動きました。
OPECを通過すると、今度は雇用統計(金曜日)と
イタリアの憲法改正の是非を問う国民投票(日曜日)。
下げ幅は197円に達する場面もありましたが、
今は強気の相場、すかさず押し目買いが入ることで、
下値は支持され、小幅な下落で今週の取引を終えました。
活況の商いは3日にわたって続き、
東証1部の売買代金は概算で3兆178億円の活況、
売買高は28億3340万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1172と、全体の6割、
値上がりは700、変わらずは118銘柄でした。
【日本市場の動向:テクニカル分析】
日経平均の日足は、前日の終値から下離れして始まって、
長い下ヒゲを持つ小陰線を形成しました。
下値圏では下げ止まり、上昇への転換を示すサインですが、
この位置ではむしろ前日のローソクを
アイランドリバーサルに仕立てる役割に
なりかねる形のローソクです。
短期の流れを示す5日移動平均線は下向き、
短期的な調整に入るということを示していますが、
イベントを通過して、その結果を反映する来週初日の動きが注目されます。
週足では先週に引き続き2週連続でボリンジャーバンドの2σを飛び出した
スプラッシュ状態を形成、中・長期的には強気継続ということを
物語っています。
【日本市場の総合分析:来週の展望と今後の投資戦略】
今週もしっかりした動きになりました。
急激な上昇を警戒する前半の動きはOPECの減産合意が伝わった後に一変、
後半になって相場を大きく引き上げました。
上昇を継続しながら商いも活況という、
好ましい状態での上昇トレンドが継続しています。
ただ、米国市場をみると銘柄の選別に二極化が進んでいるのが明確です。
ダウに属している銀行・インフラ関連には資金が集まり、
反移民政策などで不利になると判断されたIT関連株には売りが続き
ナスダック総合指数には出遅れ感が鮮明です。
日本も例外ではなく、循環物色が一巡すると
再び証券・銀行関連銘柄に買いが戻ってきました。
2つのイベントが悪夢のような結果にならない限り、
今の流れを断ち切ることは難しく、
来週も上値を試すことになると、「持たざるリスク」を意識した
外国勢の買いが入って、さらに上昇、のような大胆な予測も立ててみます。
前日の戦略銘柄で取り上げた銀行(地方銀行を含む)系銘柄には
新たに約定してポジションを持ったものもあります。
来週は引き続き金融関連の銘柄に注目しつつ、
テクニカル的に短期でトレンド転換してくるものは大胆に拾っていきましょう。
【週末の挨拶】
今週はいい動きになりましたが、
「いい動きになる物が多いからこそ逃してしまったものが多い」という相談も受けました。
機会費用で考えると悔しくもなりますが、
過去は変えられないもの、しっかり振り返っては未来に向かって走り出してください。
早くも今年を振り返り、靴紐をもう一度引き締める
大忘年会を明日実施します。
悔いの残る余地すら与えないくらい、
「浴びるほど飲んで」しっかり締めたいと思います。
明日の特別講演と忘年会に参加する方はよろしくお願いします!
よい週末を!
【各市場の動き】
日経平均(円):18,426.08 -87.04 -0.47%
NYダウ(ドル):19,191.93 +68.35 +0.35%
ドル(円): 113.75-76 -0.41円高 -0.35%
ユーロ(円): 121.09-13 -0.08円高 -0.06%