2016年12月6日の東京株式市場は反発しました。
終値は85円55銭(0.47%)高の1万8360円54銭でした。
米国市場の反発で最高値更新が続いたことに加えて、
動きが注目された欧州株にも上昇が見られたことから
買い安心感が広がりました。
しかし、全体的には上値が重く、引けにかけて力が弱まる動きになりました。
材料難の中、明日は今後の動きを決める境目になりそうです。
本日も最後までしっかりお読みください。
【米国市場の動向】
前営業日の米国市場は反発になりました。
ダウ工業株30種平均は反発して、
前営業日比45ドル82セント(0.2%)高の1万9216ドル24セン、
ナスダック総合株価指数は続伸して
前営業日比53.240ポイント(1.0%)高い5308.892で取引を終えました。
ダウ工業株30種平均は最高値の更新です。
イタリア投票結果が大きな影響要因にはならなかった
欧州市場の動き(ドイツ株のDAXは171ポイント高の10684、
ロンドン株は3営業日ぶりに小反発して16.11ポイント高で終了 )を受けて、
買いが先行しました。
上げ幅は100ドルを超える場面もありましたが、
常に高値圏で推移している現在の水準に対しては警戒心が強く
利益確定は早めに出る動きが続き、上げ幅を縮小させながら陰線で引けました。
【日本市場の動向:ファンダメンタル】
日本市場は米国市場が反発して最高値を更新したこと
イタリアの投票結果を受けての動きが注目された
欧州株にも上昇が見られたことから買い安心感が広がり、
空を空けて上昇して始まりました。
順調にあげるように見えて、早速の切り返しに期待がかかりましたが、
上値は重く、利益が乗ってくると早速利益確定する動きに変わって
上昇幅はだんだん縮小されました。
上げ幅は200円以上を上回る動きも見せましたが、
利益確定の売りが膨らむ一方、円高が進む場面が見られたことで
上げ幅を縮小させながら85円高で引けました。
東証1部の売買代金は概算で2兆6935億円、
売買高は23億9136万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は1241、
値下がりは631、変わらずは118でした。
【日本市場の動向:テクニカル分析】
日経平均の日足は、上下ヒゲを伴う陰線を形成しました。
空を開けながら寄り付きましたが、最後は下げてきて、
陰線引き、しかし形としては上昇の形になりました。
短期トレンドの判断基準になる5日移動平均線を上回って始まりましたが、
終値ではまた下に抜けて終了しました。
明日は本日の高値を抜けて上に行くと、2日の短い調整を経て
トンレンド転換・上昇継続の判断になりますが、
その動きを後押しする材料が不足する印象です。
【日本市場の総合分析:今後の投資戦略】
前日は「イタリアの選挙結果を受けて、
大きな混乱は避けられましたが
注目は本日夜のヨーロッパ市場の動きです。」と書きました。
結果をみると、微動ともせず、軒並み上昇しました。
また、下落率トップになっている銀行業に関しても
「市場が切り返す時は最初に見直しが入るセクターになっているので
保持銘柄は落ち着いて、持って行きます。」と解説して、
早速切り返す動きになったので、そのまま保持していてください。
今は利益を伸ばすタイミングです。
注目に値するのは鉄鋼。
代表的な景気敏感分野として景気回復が見られない限り敬遠されがちですが、
本日は上昇率2位の業種になりました。
来年は世界的に緩やかな景気回復が各シンクタンクから予想される中、
鉄鋼関連にも恩恵が見られそうです。
テクニカル的にも4-5月あたりに形成された前回の高値付近まで
接近しているので、その値段を抜けてくれると
軽い動きになることが期待されます。
5406 神戸製鋼所、5411 JFEなどが面白い位置にあるので、
注目してみてください。
【各市場の動き】
日経平均(円):18,360.54 +85.55 +0.47%
NYダウ(ドル):19,216.24 +45.82 +0.23%
ドル(円): 113.81-82 -0.09円高 -0.07%
ユーロ(円): 122.67-71 +1.90円安 +1.57%