【市場総括】
2016年12月7日の東京株式市場は続伸しました。
終値は136円15銭(0.74%)高い1万8496円69銭でした。
好調な市場の動きに明るい材料まで加わり、
投資家心理は大きく改善しました。
米国に5兆円を超える投資を約束したことで大きく上昇したソフトバンクが
市場の上昇をリードしました。
強気の続く日本市場、どこまで続くのか?
本日も最後までしっかりお読みください。
【米国市場の動向】
前営業日の米国市場は続伸しました。
ダウ工業株30種平均は2日続伸して、
前営業日比35ドル54セント(0.2%)高の1万9251ドル78セント、
ナスダック総合株価指数も3日続伸して
前営業日比24.109ポイント(0.5%)高の5333.001で取引を終えました。
ダウ工業株30種平均は本日も最高値の更新です。
高値が警戒されながらもトランプ相場は継続しています。
規制緩和が期待される金融株には買いが続き、
ゴールドマン・サックスが9年ぶりの高値を更新するなど
市場のリード役を続けました。
原油相場が反落して石油関連銘柄には売りが膨らむなど
高値圏に対する警戒感が強まりつつあるので、
一時的な急落には備えておきましょう。
【日本市場の動向:ファンダメンタル】
日本市場は好調な動きが続く中、材料としても明るいものが加わり、
投資家心理が大きく改善しています。
ソフトバンクの孫正義社長は米国トランプ次期米大統領との会談で、
米国への5兆7,000億円に及ぶ巨額投資を明らかにしたことで、
ソフトバンクが大幅高、1銘柄だけで日経平均を49円押し上げました。
為替市場では113円台だった前日の動きから円安に振れ
114円で推移、輸出関連・大型株など幅広い業種に
買いが広がりました。
当分強い動きは継続するとみられ、持たざるリスクが強く意識される局面です。
これに基づく投資戦略は今後の投資戦略で詳しくみていきましょう。
東証1部の売買代金は概算で2兆6919億円、
売買高は24億66万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は1483と全体の75%が上昇、
値下がりは422、変わらずは86銘柄でした。
【日本市場の動向:テクニカル分析】
日経平均の日足は、下ヒゲを伴い、6日ぶりに陽線を形成しました。
前日は「明日は本日の高値を抜けて上に行くと、2日の短い調整を経て
トンレンド転換・上昇継続の判断になりますが、
その動きを後押しする材料が不足する印象です。」と書きましたが、
高値を抜けてくる材料を孫さんが提供した格好になり、
上昇継続の判断を下すことができそうです。
12/5の動きを見ると、ボリンジャーバンドの+1σに支えられて上にいく形で
バンド幅の拡張、上向きはさらに強くなり
強い相場の継続を示しています。
次のチェックポイントは終値で18,500円を回復して
19,000円に向かう土台作りの動きを継続するかです。
【日本市場の総合分析:今後の投資戦略】
前日は銀行業と鉄鋼業に注目する内容で解説をしましたが、
本日は全般的に買われていく中でも
値を伸ばす目立った動きになりました。
ファンダメンタル分析の中で「持たざるリスク」について
触れましたが、現在の上昇相場に乗れなかった個人投資家、外国人投資家は
利益の機会損失に対して焦りを感じるタイミングです。
明日は予定されている経済指標の発表が多くあります。
7-9月期のGDP改定値、10月国際収支など
好調ぶりが確認されると、さらに値を上げていく材料が待っている状況です。
すでに上昇・過熱感のある業種にはこれから入ることが難しいので、
割安の状態で放置された内需関連株に買いが回ってくることが予想されます。
食品・水産など直近の市場動きから放置された銘柄に注目を向けてみてください。
なお、明日の動きによっては景気敏感株の鉄鋼がさらに
飛ばしていくことも考えられるので、こちらも引き続き継続して観察してください。
【各市場の動き】
日経平均(円):18,496.69 +136.15 +0.74%
NYダウ(ドル):19,251.78 +35.54 +0.18%
ドル(円): 114.30-31 +0.47円安 +0.41%
ユーロ(円): 122.47-51 -0.04円高 -0.03%