2017年2月2日の東京株式市場は反落しました。
終値は106円74銭(0.56%)高の1万9148円08銭でした。
112円まで円高が進むことに合わせて
下げ幅を拡大していき、前日の様線をすべて打ち消し、
幅のある下落で、安値に近い値で引けました。
2兆5,000億円を超える商いの中で起きた
弱気な下げ方ですが、テクニカル的にみるとまだ底硬いレベル、
イベント通過待ちの模様になってきました。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
前営業日の米国市場は小幅の反発と続伸になりました。
ダウ工業株30種平均は4日ぶりに反発して、
前営業日比26ドル85セント(0.1%)高の1万9890ドル94セント、
ナスダック総合株価指数は続伸で、
前営業日比27.865ポイント(0.5%)高い5642.651で取引を終えました。
堅調な企業業績を背景に、経済指標の改善も
買いを集めました。史上最高の売上を記録したアップルが6%の
上昇幅をみせて、ADP全米雇用リポートは、
政府部門を除く非農業部門の雇用者数が市場予想を大きく上回り、
1月のSIM製造業景況感指数も市場予想を上回るなど、
すべての発表指標が好調ぶりをアピールする内容でした。
上げ幅を縮小した後はFOMCが政策の現状維持を発表、
想定内の内容でしたが、価格を大きく取り戻すまでには至りませんでした。
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【日本市場の動向:ファンダメンタル】
FOMC発ニュースが為替市場を刺激しました。
朝8:30時点では113円台を保っていましたが、
米連邦公開市場委員会(FOMC)で決定された
政策金利の据え置きは概ね市場予想通りで、織り込み済み。
しかし3月以降の追加利上げに関する詳細が含まれていないことで
円買いが進み、急速に円高に傾きました。
朝の113円台はさらに買いが進むことによって112円台に突入、
株式市場も次第に下げ幅を広げていきました。
明日の雇用統計に控えて様子をみたいとの雰囲気や、
前日のような日銀によるETF買いが期待薄になったことも加わり
下げを止められませんでした。
東証1部の売買代金は2兆5703億円、
売買高は21億2818万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1635と、全体の約8割、
値上がりは296、変わらずは71銘柄でした。
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【日本市場の動向:テクニカル分析】
日経の日足は短い上髭とそれより長い下ヒゲを持つ中陰線を形成しました。
前日より抵抗線になっている25日移動平均線が
本日も高値を押さえ、一目均衡表では雲の中に終値が入っていきました。
上雲の先行スパン1をわっただけなので、
まだ強い下落とは言えませんが、昨年の11月09日以来の
雲入りはテクニカル的にも意味が大きいです。
明日の夜は米国雇用統計が待っていることから、
ここからトレンド転換、雲抜きをさせてくれるかを
期待してみまるのがポイントです。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
2017年の最たるリスクは円高というのは
最近の動きでもよくわかります。
本日も同じ動きです。
朝方113円を確認した為替市場ですが、
112円台に突入したことで投資家心理が悪化しました。
FOMCの追加利上げに関する明確な内容がない発表結果で
急速な円高、午後に入っては10年物国債入札で価格が下落することで
利回りが高まりました。
利回りの高まりは当然、円買いを誘い、円買いに伴い
円高が進行したのが株式市場にダメージを与えました。
乱高下するとは予想されていたものの、
想定を超える変動幅で投資家は方向性を失いました。
日本企業の業績が好調であることや、
雇用統計の結果が出て米国経済の好調ぶりが改めて認識されると
円高局面にも一服感がでますが、週末の明日までは
急に解消されるような問題でもありません。
戦略として取り組んでいる銘柄の中では
空売りが多くのこることになりましたが、
明日は一回利益を固めることを考えるタイミングです。
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【各市場の動き】
日経平均(円):18,914.58 -233.50 -1.22%
NYダウ(ドル):19,890.94 +26.85 +0.13%
ドル(円): 112.65-66 -0.91円高 -0.80%
ユーロ(円): 121.55-59 -0.88円高 -0.71%