2017年2月6日の東京株式市場は小幅に続伸しました。
終値は58円51銭(0.31%)高の1万8976円71銭でした。
売り買いが交錯するような材料の混在で、上昇はしたものの
上値は重く抑えられました。
米国雇用統計の発表結果が市場予想を上回ると
ドル高(円安)の進展により上昇しましたが、
その他の要因は上値を抑えました。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
前営業日の米国市場は急反発になりました。
ダウ工業株30種平均は大幅に反発して、
前営業日比186ドル55セント(0.9%)高の2万0071ドル46セント、
ナスダック総合株価指数も反発して、
前営業日比30.569ポイント(0.5%)高の5666.766で取引を終えました。
ダウ工業株30種平均は5営業日ぶりに2万ドル台へ回復、
ナスダック総合株価指数は5営業日ぶりに過去最高値を更新しました。
雇用統計が市場予想を上回る結果になったほか、
トランプ大統領が金融規制の見直しを指示する大統領令に署名したことで、
金融株に買いが入って大きく上昇しました。
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【日本市場の動向:ファンダメンタル】
日本の市場は米国市場の上昇を材料に買いが先行してスタートしました。
注目の雇用統計結果は非農業部門の雇用者数が
17万人程度の増加と見込んでいた市場予想を大きく上回り、
前月比22万7000人増の結果になりました。
ドル高、円安が急激に進みましたが
注目されたので、平均賃金の伸び。
平均賃金の伸びが小さかったことが材料で、
3月の利上げが難しいとの見方が広がることで一転してドル安になりました。
113円から112円台に進んだ円高傾向を受けて
下げが加速しましたが、下げ止まりの要因は業績に動き。
10-12月、3四半期の業績発表結果は好調で、
底堅さの要因として支えています。
テクニカル的な分析では下げやすい形になっていますが、
ファンダメンタルとしては支え要因がしっかりあることから、
時間をかけながら上昇に向かうことが予想されます。
ただし、直近は上値が重い展開が続くとみられます。
東証1部の売買代金は2兆1807億円、
売買高は17億9766万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は1132、
値下がりは728、変わらずは142銘柄でした。
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【日本市場の動向:テクニカル分析】
日経の日足は下ヒゲの方が長い陰線を形成しました。
高値では一目均衡表の雲の中で先行スパン1にぶつかって戻ってきました。
先行スパン1の上にはさらに基準線と転換線が重なり合い、
25日移動平均線がさらにその上を抑えている4重の抵抗を形成しています。
ここを突破するには相当強い支援材料が必要ですが、
現在のところは中々難しい形になっています。
逆にここを一気に抜けてくるような材料があれば、
上値は軽くなりますが、その場合は1/27の高値が意識されます。
当分は雲の中を彷徨う動きになりそうです。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
続伸で、上昇はしたものの、何かが足りない動きという印象を拭えません。
雇用統計の好調な結果と、規制緩和が同時に出て
大幅に反発した米国市場の状況から考えると、
本日の上昇相場は力不足を感じさせます。
決算を材料に一時ストップ高まで進んだヤフー、
ヤマハのように下方修正を発表すると非常に強い下げを見せるなど
決算の結果に素直に反応して、物色される動きが続きます。
下げやすい心理状態での下値支え中なので、
脆く崩れる小型よりは、中・大型銘柄の方に力を入れるのがよいでしょう。
金融規制の見直しを指示する大統領令に署名したことは
金融関連銘柄に対して中・長期的にポジティブな影響を与えるので、
メガバンクや時価総額の大きい順に銀行系を物色してみるのもいいですね。
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【各市場の動き】
日経平均(円):18,976.71 +58.51 +0.31%
NYダウ(ドル):20,071.46 +186.55 +0.93%
ドル(円): 112.69-70 -0.42円高 -0.37%
ユーロ(円): 121.20-24 -0.47円高 -0.38%