2017年3月7日の東京株式市場は続落しました。
終値は34円99銭(0.18%)安の1万9344円15銭でした。
地政学的リスクが意識され投資家心理が悪化したこと、
森友学園への国有地売却問題に焦点が当たるなど
経済政策とはずれた政争になりつつある政治への
失望感で冴えない動きを強いられました。
懸念の広がる米国とグローバル企業の動きなど、
不透明性の高まりでどのように振る舞うべきか、
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
前営業日の米国市場は反落しました。
ダウ工業株30種平均は小幅に反落して、
前営業日比51ドル37セント(0.2%)安の2万0954ドル34セント、
ナスダック総合株価指数も小幅に反落して、
前営業日比21.578ポイント(0.4%)安の5849.175で取引を終えました。
北朝鮮のミサイル発射で地政学的リスクが意識された他、
金融株に利益確定が出たことも市場を抑えました。
もう一つの要因はトランプ政権による政策でした。
1月の入国制限が連邦裁判所に差し止められたことに反発、
6日、移民や難民の入国を制限する新たな大統領令に署名しました。
早速航空株に影響を及ぼし、下落を止めることができませんでした。
前日は「テクニカル分析上は下げる形になりました。」と解説、
本日はその通りの動きになり、
どこまで調整が入るか気になるところです。
今のところボリンジャーバンド+1σが支持になりそうですが、
ここを割り込むと25日移動平均線が視野に入ります。
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【日本市場の動向:ファンダメンタル】
日本の市場は下落した米国市場の影響を
周りの地政学的リスクが意識され売りが先行してスタートしました。
為替市場は113円台に推移、大きな下ぶれ要因にはなりませんが、
材料が少ない中、前日に予想した通り、
上でも下でもない下落の動きが続きました。
ミサイルを発車してきた北朝鮮の動きに加えて、
新たな入国制限に署名したアメリカの動きなども
投資家の心理を不安に導いています。
良好な関係を続けてきたマレーシアと北朝鮮の関係も
要人暗殺を巡り対立が深刻化しており、
平和な領域として意識されてきたマレーシアを始め
東南アジアでもリスクが広がりました。
今週も持ち合いは予想した通りなので、
慌てることはなく、落ち着いて対応していきたいところです。
東証1部の売買代金は概算で1兆9866億円、
前日に続き2日連続で2兆円を下回りました。
売買高は15億7596万株、東証1部の値下がり銘柄数は985、
値上がりは841、変わらずは178銘柄でした。
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【日本市場の動向:テクニカル分析】
日経の日足は短い上下ひげを持つ短陽線を形成しました。
支えとして意識された一目均衡表の転換線付近でスタート、
下げ幅を縮小させる場面もありましたが、
形としては下落を形成しながら引けました。
19,150円付近には1月から形成された三角持ち合いの
下辺と先行スパン1が重なると同時に、
支えになりそうな買いのポジションが集中しています。
明日は転換線に支えられた今日の時点から反発、
または
19,150円付近まで調整してから反発するかが注目のポイントです。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
本日の動きだけでなく、1月から現れている動きをみると
気になる点が目立ちます。
1月に署名された馬鹿げた入国制限は差し止められましたが、
6日は再び署名され、航空株を通じて早速株式市場に影響を及ぼしています。
同時に企業側からの動きとしてはGMの欧州からの撤退ニュースです。
欧州の子会社オペルをフランスのPSAに売却すると発表、
90年近い欧州経営の幕を降ろす道を選びました。
1月は国内で10億ドルの投資を発表する一方、
1100人規模のレイオフを発表するなど
自分たちが作っている故障だらけの自動車のように
一貫性のないGMの戦略はさることながら、
強まる「アメリカ主義」には大きな懸念を抱かざるをえません。
このような動きはすぐではありませんが、長期的な流れで
市場に流れ込みます。
保護主義が強まる場合、輸出依存型の日本経済には直接の影響がでますが、
自国の雇用だけが大事だという考え方の蔓延は
世界経済的にもポジティブな影響を与えることができないでよう。
現在保持中の内需関連株には利益が乗ったものも多いので、
利益確定の設定はしっかり保つようにしてください。
持ち合いからのブレイクアウトがダマシで終わったので、
当分は空売りも半分ほど活用していきたいのが戦略です。
狙うとしたら、天井から下げ始めたばかりの銘柄ではなく、
一回しっかりさげてから、戻ってくる銘柄を狙うようにしてください。
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【各市場の動き】
日経平均(円):19,344.15 -34.99 -0.18%
NYダウ(ドル):20,954.34 -51.37 -0.24%
ドル(円): 113.87-88 +0.08円安 +0.07%
ユーロ(円): 120.59-63 -0.01円高 -0.00%
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