2017年3月8日の東京株式市場は4営業日続落しました。
終値は90円12銭(0.47%)安の1万9254円03銭でした。
売買代金こそ2兆円を確保したものの、
方向性は明確にみえず、後場に入るとさらに消極的な動きになりました。
自力ではなにもできないような無気力な動きを続けています。
米国の動き頼りになっているので、
雇用統計の結果によって為替が動き出す事に次の材料がありそうです。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
前営業日の米国市場は続落しました。
ダウ工業株30種平均は小幅に続落して、
前営業日比29ドル58セント(0.1%)安の2万0924ドル76セント、
ナスダック総合株価指数も小幅に続落して、
前営業日比15.246ポイント(0.3%)安の5833.929で取引を終えました。
またトランプ氏の「一声」でした。
ツイッターで「アメリカの人々のために価格は下げる」と呟き、
業績の悪化が懸念された製薬銘柄が大きく売られ、
市場を押し下げました。
また、最高値圏で推移していたことで
利益確定も出やすいタイミングにきていたのも、
冴えない動きの要因となりました。
米国も雇用統計と週明けのFOMCをにらみ、
様子見が広がっています。
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【日本市場の動向:ファンダメンタル】
日本の市場は材料になるものが全く見当たらず、調整を続けました。
寄り付きの後は4分だけ始値を切り上げていきましたが、
その後から動きが急変、下げに転じました。
10:30に底値を記録した後は少し回復して前場を終えましたが、
後場に入ると19,250円と19,210を挟んでのボックス相場で
引けにかけては買いがはいって下げ幅を縮小させました。
雇用統計とFOMCという重要イベントが控えている分、
積極的な買いを入れることはできませんが、
下値を大きく割り込むような動きにもなりにくい、
なんともわかりにくい相場です。
東証1部の売買代金は概算で2兆144億円、
3日ぶりに2兆円をわずかでありながら上回ってきました。
売買高は16億2603万株、東証1部の値下がり銘柄数は1073、
値上がりは771、変わらずは160銘柄でした。
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【日本市場の動向:テクニカル分析】
日経の日足は下ひげを持つ陰線を形成しました。
テクニカル的にはわかりやすい形で、終値で25日線を支えに
下げ止まりました。
安値では前日に解説した「1月から形成された三角持ち合いの下辺」の前で
止まり、際どい形を形成しています。
ここでトレンド転換して反発する場合、安値の切り上げが成立、
ダウ理論上では上昇継続になります。
一方、金曜日の雇用統計を前に様子見が続き
さらに調整に入る場合は、先行スパン1が位置する19,133円が
支持される目安となります。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
方向感なしにさまよう日経と違って注目されるところはジャスダック市場。
陰線を形成する日もありましたが、終値ベースでは
なんと19連勝、資金がシフトしているのが明確にわかります。
バブルじゃないの?と心配になるくらいですが、
マザーズも今週は持ち合いになったものの、
2/3を堺に上昇傾向が続いています。
東証1部、主力株は元気がないわけで、
東芝、任天堂など1日1日、材料を消化する消耗品的な売買だけが活発です。
雇用統計に期待することは市場予想を上回る結果で円安に振れること、
それを受け、週明けのFOMCでも3月の利上げが確実になることですが、
前回の円安要因でもまともに動かなかったので、
思った通りの結果=円安とは限りません。
注目しているセクターは利益確定の売りが一巡して
トレンド転換してきた保険業、
特にテクニカル的に上昇余地の残されたSONYFH(8729)の動向を気にしています。
それ以外では好調な動きが続く精密機器の中で
出遅れている銘柄に注目です。
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【各市場の動き】
日経平均(円):19,254.03 -90.12 -0.47%
NYダウ(ドル):20,924.76 -29.58 -0.14%
ドル(円): 113.90-91 +0.06円安 +0.05%
ユーロ(円): 120.22-26 -0.41円高 -0.33%