2017年3月13日の東京株式市場は続伸しました。
終値は29円14銭(0.15%)高の1万9633円75銭でした。
権利落ちの前に配当金目的の内需株買いが
市場をリードしながら連日で高値を更新しました。
一方、まだ残っている主要イベントの結果を見極めたい
雰囲気から、商いは盛り上がらず、2兆円を割り込みました。
市場の地合は悪いことではなく、2万円を視野に入れる動きになってきたので、
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
前営業日の米国市場は続伸しました。
ダウ工業株30種平均は2営業日続伸して、
前営業日比44ドル79セント(0.2%)高の2万0902ドル98セント、
ナスダック総合株価指数は3日続伸して、
前営業日比22.918ポイント(0.4%)高の5861.725で取引を終えました。
注目イベントの1番目、雇用統計は好調な結果でした。
雇用者数は前月比19万人増の市場予想を大きく上回り、23万5000人増
好調な景気を映す結果になりました。
ただ、平均時給が予想ほど伸びなかったことは
積極的に買いを進める流れにはなりにくい要因でした。
また14-15予定のFOMCの結果を見極めたいとの
様子見の心理が上値を抑えました。
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【日本市場の動向:ファンダメンタル】
日本の市場も様子見の心理を引き継ぎ、
先週末の終値を下回り、売りが先行してスタートしました。
雇用統計発表時は円安・ドル高が進みましたが、
FOMCでの利上げにはまだ不透明性が残るとの見方があり、
円安の動きは一服、力強い上昇要因にはなりませんでした。
3月中旬に入ってきたことから、配当金や株主優待目当ての
内需、特に鉄道や空運や小売りなどに買いが向かう
「物色」相場の動きに終始しました。
高値を更新はしたものの、より明確に上を目指す動きになるのは、
14-15の米国FOMC
15日-16日の日銀金融政策決定会合の結果が出揃ってからになるでしょう。
東証1部の売買代金は概算で1兆7724億円と、様子見の雰囲気満載、
東証1部の売買高は14億7180万株、
東証1部の値上がり銘柄数は998、
値下がりは849、変わらずは157銘柄でした。
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【日本市場の動向:テクニカル分析】
日経の日足は短い上下ひげを持つ陽線を形成しました。
安値と高値を切り上げる上昇の形で、
平らボリンジャーバンドの+2σにぶつかっても値段を戻すことなく、
小幅の戻しで引けました。
一目均衡表場では三役好転が成立している状態で、
テクニカル上では非常に強いと分析できますが、
しっかり2万円を目指すためには主力株がもうちょっと
盛り上がってくれることが必要です。
直近では2回連続で+2σにタッチすると反転して調整に入ったので、
明日もその動きを再現しないかを確認したいところです。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
先週末の解説では「16日までのイベントで乱高下をする
可能性はありますが、週後半から落ち着きを取り戻しながら
上昇に移行していくことと予想されます。」と分析しましたが、
今日の動きをみると、個別の物色に依存する小さい上昇で、
乱高下があってもおかしくない相場模様になりました。
雇用統計の結果を受けて思ったほどの円安には
進まなかったことも、
今週のイベントの重要性がそれだけ意識されたと思うことができます。
今週末までは保持して、順調に利益が伸びてきた
内需株の利益最大化に努めながら、FOMCの結果による
為替の動きを確認、主力株へのシフトを考えています。
原油安で注目されている電力系も引き続き注目してみます。
本格的な上昇局面に入る場合に、主力大型株とともに注目したいのは
長い低迷期を続けてきた製薬系の銘柄です。
今週もよろしくお願いします!
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【各市場の動き】
日経平均(円):19,633.75 +29.14 +0.15%
NYダウ(ドル):20,902.98 +44.79 +0.21%
ドル(円): 114.61-62 -0.79円高 -0.68%
ユーロ(円): 122.68-72 +0.45円安 +0.36%