2017年3月30日の東京株式市場は反落しました。
終値は154円26銭(0.80%)安の1万9063円22銭でした。
市場は材料探し・短期中心の動きになってきました。
新たな材料には欠ける中、
再び円高に振れた為替市場の動きに、
中国市場の動きも気になるところ、リスクを回避する売りに繋がりました。
前日反発すると早速利益確定を急ぐ短期心理が動いているので
落ち着いて構える暇がない状況が続いています。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
前営業日の米国市場は反落と4日続伸の方向感ない展開になりました。
ダウ工業株30種平均は前日の9日ぶり反発から一転して、
前営業日比42ドル18セント(0.2%)安の2万0659ドル32セント、
ナスダック総合株価指数は4日続伸して、
前営業日比22.407ポイント(0.4%)高い5897.547で取引を終えました。
日本市場同様、米国市場も市場をリードする原動力になるような
材料は不在なままで、その場しのぎ的なトレードが中心になっています。
オバマケアの代替法案が採決断念されたことで、
医療保険関連の銘柄に売りが出ましたが、
原油相場の上昇を背景に資源関連銘柄は上昇、
売り買いが拮抗する領域に止まりました。
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【日本市場の動向:ファンダメンタル】
日本市場も特段の材料はない中、外部環境と
内部環境における材料探しの物色相場が続きました。
米国の金利低下、中国人民銀行の5営業日連続に渡る公開オペを背景に
円高が進行、売りが進みました。
前日の上昇で短期の利益が発生しているポジションに対しては
確定する売りが出たことも下落の要因になりました。
米国の動きと連動する動きで石油・石炭製品など資源関連銘柄には
買いが入り、上昇した3業種の中でも上昇率1位を記録しました。
下値付近では積極的に売り込む動きにもなりにく、
下げ幅は縮小されながら引けましたが、
心理的に意識されるテクニカル上では険しい形になりつつあります。
詳細はテクニカル分析を参照してください。
東証1部の売買代金は概算で2兆605億円、
売買高は18億4941万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1572、
値上がりは338、変わらずは100でした。
前日よりも売買は細くなっています。
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【日本市場の動向:テクニカル分析】
日経の日足は下ひげより長い上ひげを持つ短陰線を形成しました。
高値は75日移動平均線に届かず、一目均衡表の上雲付近で止まりました。
安値はかろうじて雲の下辺で止まりましたが、
テクニカル的には非常にまずい形になってきました。
薄くなっているうわ雲の下辺に到達しているので、
3/27のように反発されることを期待したいところですが、
下に抜けると、12月から形成されている三角保ち合いを
下離れすることになります。
節目となる19,000円台をキープしたというのが支援材料になりますが、
テクニカル的な節目に囲まれた現在の位置から抜け出すには
まだまだ強い材料が必要になります。
2016年会計年度の最終営業日になる明日も
上か下か、これからの流れを方向づける日になりそうです。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
材料が乏しい中、投資家心理は悪化というよりは
様子見を決め込んでいる様子です。
その中でも本日は利益確定を急ぐ動きが堅調に現れました。
盛り上がっていた電力・ガス業種は下落率トップを記録しながら
大きく売りがでて調整に入りました。
しかし、これは本格的な下落を意味する動きではないので、
今日から明日にかけての主要指標の結果を確認しながら
市場の動きが回復してきた場合は、
押し目買いを入れるチャンスになります。
月曜日にも伝えた通り、
今夜は米国の10-12月期GDP確定値に加え、
明日の31日は日本の2月消費者物価指数、
2月労働力調査・有効求人倍率、家計調査
2月鉱工業生産、住宅着工件数など景気を判断する指標発表が
揃っています。
主要指標が堅調な結果になる場合は、
明日からある程度の挽回を期待できます。
テクニカル的にもファンダメンタル的にも
境目に来ていることを強く感じる相場模様です。
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【各市場の動き】
日経平均(円):19,063.22 -154.26 -0.80%
NYダウ(ドル):20,659.32 -42.18 -0.20%
ドル(円): 111.03-04 -0.06円高 -0.05%
ユーロ(円): 119.18-22 -0.62円高 -0.51%