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2017年4月4日の日経概況

2017年4月4日の東京株式市場は反落しました。
終値は172円98銭(0.91%)安の1万8810円25銭でした。
幅のある下落となり、テクニカル的に総崩れのような形になってきました。
しかし、全体的にパニックに陥る必要はなく、
新年度の始めにはよく現れる季節的な要因なので、
落ち着いて対処する必要があります。
本日も最後までしっかりお読みください。

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【米国市場の動向】
前営業日の米国市場は続落しました。
ダウ工業株30種平均は2日続落して、
前営業日比13ドル01セント(0.1%)安の2万0650ドル21セント、
ナスダック総合株価指数も2日続落して、
前営業日比17.056ポイント(0.3%)安の5894.682で取引を終えました。

主力株への見切りが続き、ITなどナスダックの方に資金が向かうことで
下値を保ってきましたが、ずっと勝ち続けることは難しく、
一緒に崩れてきました。

史上最高値圏で推移してきたことから、利益確定が出やすい位置にあることや、
そもそも高い位置から買っていくには後押しの材料が欲しい場面で
頭を抑える材料が多くなってきたことで、
不気味な動きになっています。

米国市場の懸念事項は日本市場にもよい影響を
与えるはずがありません。

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【日本市場の動向:ファンダメンタル】
日本市場は米国市場の軟調な動きを引き継ぎ、
売りが先行してスタートしました。
3日のシカゴ日本株先物は前週末比25円高の1万8985円で引け、
SGXの寄り付きは前日の清算値と比べ105円安の1万8960円、
日経は49円41銭安い1万8933円82銭で寄り付きました。

米国政局の先行きに対する懸念が広がることで、
円高が進行、110円台まで進むと売りが広がり、
一時280円近く下落しました。

その後は押し目を拾う買い戻しが入り、下げ止まりましたが、
幅のある下げになることは止められる、
172.98円安で引けました。
節目となる1万9,000円台を終値で3営業日連続下回ることになり、
投資家心理が悪化しています。

東証1部の売買代金は概算で2兆5741億円、
売買高は22億6050万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1620、
値上がりは325、変わらずは67銘柄でした。

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【日本市場の動向:テクニカル分析】
日経の日足は長い下ひげを持つ陰線を形成しました。
安値ベースでは2/7の安値も割り込んだことで、
支えの一つが崩れたことになります。

週足をみると26週移動平均線が意識され切り返していることがあります。
節目となるところでは買い支えが入るものの、
徐々に崩して行くのが見えます。

本日の安値からは1月18日の安値(18,650円)がすぐ近くにあるので、
ここを崩してくるかが確認ポイントです。
このポイントは2016年12月から続くボックス相場の下辺にあたるため、
ここで下げ止まることが予想されますが、
逆にこれを下に抜けると、心理的には総崩れになり、
深い調整にならざるを得ません。

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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】

新年度に入った初日に上昇したのは5年ぶりだということを
昨日は伝えました。
年度跨りの3月下旬から4月上旬にかけては
益出し(*)の売りが出ることが多く、季節的な下落要因になりがちです。
これが4月の初旬から中旬までは乱高下があり、
後半から回復する要因になります。

本日の下げを主導したのも、円高要因に加えて、
大口投資家の益出し売りが多くの部分を含めていると考えられます。
4月下旬から本格化する企業業績発表に対しては楽観的な見方が多く、
10%以上の増益になるとの意見が多数見られます。
4月後半の持ち直しはこれに期待したいところですが、
今年の懸念事項は外部にあります。

トランプ政権の実行能力に関する疑問がだんだん広がることで
(いまさら気づきましたか?遅いですよ、米国民様・・・・と言ったらダメですね?)
円高は進行、日本株を敬遠する動きが広がっています。

ロシアの地下鉄爆弾テロ、
暴走している北朝鮮など、地政学的なリスク要因も日本株を
外国人投資家から遠ざける要因になっています。

くらい話しばかりしても仕方がないので、
こんな状況での戦略を立てて見ましょう。
今週は一貫して、「大型・輸出株は避けて、
割安になっている中・小型の内需株を物色」する戦略を伝えています。
基本的な戦略に変更はなく、実際の動きも内需株に資金が流れ続けています。

もう一つ加えるなら、内需に加えて、外部・内部要因に影響されにくい
「独占的な地位を持つ企業」が物色されやすいということを伝えておきます。
独占的な地位の企業とは?
考えてみるか、調べてみてください。明日までの宿題です。

なんのヒントもないと難しいので、一つ伝えておきます。
独占まではいかないけけど、通信は実質的に3社が支配する寡占市場です。
または「独占的な交通網を持つ会社」などですね。

* 益出し
購入した価格より時価が値上がりしている時点(つまり含み益の状態)で売却し、
利益を確定することをいいます。
主に、企業が決算前に利益が出ている不動産や
有価証券を売却して利益を確保する場合などに用いられますが、
相場で使われる場合は、機関投資家が年度末に成績を確定するために
売却することを指す時に使います。

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【各市場の動き】

日経平均(円):18,810.25    -172.98     -0.91%
NYダウ(ドル):20,650.21   -13.01      -0.06%
ドル(円):  110.50-51    -0.92円高    -0.82%
ユーロ(円): 117.79-83    -1.05円高    -0.88%

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