ホーム » 配信情報トップ » 投資 » 2017年4月6日の日経概況

2017年4月6日の日経概況

2017年4月6日の東京株式市場は大幅に反落しました。
終値は264円21銭(1.4%)安の1万8597円06銭でした。
引き金になったのはFOMCの議事要旨、
米国株が割高の水準にあるとの見解が示されていると
それを材料に米国株は反落、
日本市場はその下落幅に輪を掛ける様な幅で応答しました。
心理的に支えになっていたところが崩れたので、
ここからは難しい展開を予想します。
本日も最後までしっかりお読みください。

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

【米国市場の動向】
前営業日の米国市場は反落しました。
ダウ工業株30種平均は前日に3日ぶりに反発しましたが、すぐ反落して、
前営業日比41ドル09セント(0.2%)安の2万0648ドル15セント、
ナスダック総合株価指数も反落して、
前営業日比34.131ポイント(0.6%)安の5864.477で取引を終えました。

金融銘柄への売りが継続しました。
米国金利が低下したことで金融機関の収益悪化が懸念された結果ですが、
税制改革など、約束されていた政策の実行が遅れていることへの
懸念から引けにかけて売りが広がりました。

夕方のニュースでは米国家安全保障会議(NSC)常任委員に
専門家以外とし起用され、疑問が持たされた
スティーブン・バノン首席戦略官・上級顧問が外された伝わり、
政局運営能力に関する疑問はさらに深まっています。

そろそろトランプカンフル剤が用意されるタイミングですが、
詳しくは投資戦略で説明します。

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

【日本市場の動向:ファンダメンタル】
日本市場は米国市場の冴えない動きを反映して
売りが先行してスタートしました。
米国株安に加え、前日あった北朝鮮のミサイル発射など
積み重ねの地政学的リスクが新たに意識され
前場で値を崩しました。

昨年の12月から続いた持ち合いが下離れしたことが
確認されると、後半に入るとさらに下落、
昨年12月7日以来の安値をつけて、
1月24日以来2カ月半ぶりに年初来安値を更新しました。

ファンダメンタル的に支えになる材料が当分見つからないことが
投資家の心理を悪化させています。

東証1部の売買代金は概算で2兆4589億円で、
前日より増えましたが、見切りの売りによるものが多くを閉めており、
好ましい増加とは言えません。
売買高は20億6830万株、東証1部の値下がり銘柄数は1919、
値上がりは73、変わらずは18銘柄でした。
東証1部の値下がり銘柄数は2017年の最多記録です。

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

【日本市場の動向:テクニカル分析】
日経の日足は上下にヒゲを持つ中陰線を形成しました。
実体から判断すると前日の終値から下に離れて
そのまま下落する窓をあけた形になります。

日足の形よりも注目されるポイントは
4ヶ月に渡り続いてきた持ち合いが崩れたことです。
2016年12月から続いてきた持ち合いが本日で下離れ、
早急に戻して、した離れの「ダマシ」として終わらないと
心理的に総崩れを経験するポイントです。

下向きのボリンジャーバンドで-2σの下に終値が位置したので、
明日も安値を切り下げると下向きのスプラッシュが発生することになります。
前日の下落目処として考えていた、1/18の安値も1日で抜けてしまいました。

さらに下落の目処として注目されるのは心理的な節目18,500円、
12/5の安値、その先は、2016/11/9の安値から3/2の高値までの上昇を100%として
分析したフィボナッチで50%押しに当たる17,890円付近です。

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】

東証1部の値下がり銘柄数は1919で今年最低を記録しながら、
持ち合いを下に抜けたのは非常にまずい形です。
最近は米国依存=為替依存の様子がますます鮮明になってきましたが、
外国人投資家の比重が高い現状においては致し方のないことでもあります。

「日本企業の業績はいいというのに、どうして米国引きずり回されるのですか?」
のような怒りのメールも頂いていますが、
自分たちでコントロールできる部分ではないので、
コントロールできる部分に集中しましょう。

現在保有している銘柄も、トレンドが発生する初期に買った銘柄か、
空売り銘柄だけが残っています。
この下げがどこで止まるかは誰にもわからないので、
よほどの好材料が出るか、自信のある銘柄以外では
安易な新規買いは控えるようにしましょう。

外部環境に左右されるので、揺れる間はじっとする、
これも素晴らしい投資判断の一つです。
米国発ではまだまだ乱高下材料がでてくるので、
当分は落ち着かないでしょう。

政策執行の動力を失いかけているトランプ政権において、
本日も側近を外すなど、先が読めない動きが続きます。
氏の今までの言動から考えると、この状況を打開するための
突発行動に出る可能性が高まっています。

ポジティブ材料が出たとしても、それは一時的な要因になる可能性が高いので、
安易に乗らないこと、
北朝鮮への先制攻撃など、ネガティブな材料になる場合は、
空売りポジションの保持、または売り増しを検討してください。

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

【各市場の動き】

日経平均(円):18,597.06     -264.21     -1.40%
NYダウ(ドル):20,648.15    -41.09      -0.19%
ドル(円):  110.90-91     +0.30円安    +0.27%
ユーロ(円): 118.20-24     +0.13円安    +0.11%

お買い物カゴ