2017年4月13日の東京株式市場は続落しました。
終値は125円77銭（0.68％）安の１万8426円84銭でした。
年初来高値を連日で更新しました。
トランプ氏のドル高に対する発言を背景に
急激に円高が進み5ヶ月ぶりの高値を記録しました。
大型・輸出関連銘柄に売りが広がり、
内需株が買われました。
本日も最後までしっかりお読みください。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
【米国市場の動向】
前営業日の米国市場は続落しました。
ダウ工業株30種平均は続落して、
前営業日比59ドル44セント（0.3％）安の２万0591ドル86セント、
ナスダック総合株価指数も続落して、
前営業日比30.612ポイント（0.5％）安の5836.160で取引を終えました。
少しではありますが、下に向かって動き出しました。
自ら作り出した材料ではありますが、
シリアや北朝鮮を巡る地政学的なリスクが高まることや
トランプ氏の発言を背景に金融銘柄が売られました。
米国市場の動きは下値こそ堅調に支えられているとはいえ、
一人勝ちばかりにはならないのが株式市場、
下振れリスクが高まっています。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
【日本市場の動向：ファンダメンタル】
日本市場はまたトランプ氏の一言で大きく揺れ動きました。
トランプ大統領が12日のインタビューで
「ドルが強すぎる」 、金融政策に関しては「低金利が好ましい」などと発言、
長期金利の低下を誘発しました。
これを受け、為替市場が大暴れ、急激な円高に振れ
108円台に突入、5ヶ月ぶりの高値になりました。
輸出・大型関連銘柄に売りが膨らみ、
為替の影響を受けにくい内需銘柄に買いが進みました。
決算期待だけでは弱すぎる支え砂利用ではないかと
懸念され始まる現状、
回復のきっかけが見えないのが心細いです。
東証１部の売買代金は概算で２兆2590億円、
売買高は19億5868万株でした。
東証１部の値下がり銘柄数は1374、
値上がりは543、変わらずは98銘柄でした。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
【日本市場の動向：テクニカル分析】
日経の日足は長い下ヒゲを持つ短陽線を形成しました。
陽線引けにはなりましたが、実体は下離れして窓をあけました。
前日から下げの形が続き、底入れの可能背も議論されましたが、
今日の下げで底入れ感はないのが現状です。
底入れを見るには現在の商いから急激に増えながら、
さらに大きな下落を経験して（セリングクライマックスと呼ばれるものです）
反発するのがいいですが、
下値で支えられるふりをしながらじりじりと下がってくるところが
投資家心理をさらに悪化させる要因になっています。
節目の18,500円も実体と終値で割っているので、
次の下落目処は2016/12/5の安値、
その次はトランプ相場が始まった11/9の安値が視野に入ります。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
【日本市場の総合分析： 今後の投資戦略】
11月から始まったいわゆるトランプ相場と呼ばれる局面では
彼の発言がポジティブに働くここが多くありました。
小さいバブルに近い相場環境なので、
一言添えるだけで、なんでも買いで反応する時期でした。
今の状況は1-2年前に見られた「黒田バズーカー外れ」のような局面です。
市場との対話を拒み、サプライズばかり好んでいた日銀の政策が
すべて裏目の反応しか得られなくなった時に重なります。
彼が一言いう度にネガティブ面だけが強調され、
市場からの反応は冷たいままです。
日経の現状はリスクオフというより、
「買い手自体が不在」の状況と言えます。
日本企業の業績は好調というのが支援材料としてずっと期待されていましたが、
これ一つで市場を支えるには外部環境の不当目な先行きが
あまりにも大きいように見えます。
投資戦略においては自然にショート（空売り）のポジションが
メインになってきています。
明確に転換する前までは保持しながら利益を最大化するようにしてください。
買いは控えめで、今週一貫してアドバイスしている通り、
内需銘柄を中心に物色、この時期を過ぎると主力銘柄の中でも
決算内容に比べて売られ過ぎというレベルまで進んだ銘柄を中心に
ポートフォリオを組みましょう。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
【各市場の動き】
日経平均(円):18,426.84 -125.77 -0.68%
NYダウ(ドル):20,591.86 -59.44 -0.28%
ドル(円): 108.99-00 -0.67円高 -0.61%
ユーロ(円): 116.01-05 -0.44円高 -0.37%
