ホーム » 配信情報トップ » 投資 » 2017年4月3日の日経概況

2017年4月3日の日経概況

2017年4月3日の東京株式市場は反発しました。
終値は73円97銭(0.39%)高の1万8983円23銭でした。
594円下げた昨年の新年度スタートを含む
直近の5年では初めての上昇スタートとなりました。
先週の下落からくる自律反発買いの需要が高まりましたが、
短観の結果が市場予想を下回ることで、上昇幅は限定的でした。
主要イベントを控えて小幅の動きが想定される今週の相場、
本日も最後までしっかりお読みください。

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

【米国市場の動向】
前営業日の米国市場は反落になりました。
ダウ工業株30種平均は反落して、
前営業日比65ドル27セント(0.3%)安の2万0663ドル22セント、
ナスダック総合株価指数は6営業日ぶりに反落して、
前営業日比2.606ポイント安の5911.738で取引を終えました。

新たな材料は少ない中で利益確定をする小動きが中心でした。
前日は上げていた銀行など金融株に売りが出た他、
資源関連株にも売りが進みました。

景気拡大が鮮明な米国企業に対する期待は根強いため
安値付近で大きく売り込む動きは見られず、
下げ幅は限定的でした。
雇用統計と四半期決算の動向を睨みながら、
徐々に値を戻す動きが続くと考えられます。

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

【日本市場の動向:ファンダメンタル】
年度末の3月31日のシカゴ日本株先物は220円安の
1万9,000台割れで不安な締めになりましたが、
3日朝8:45のシンガポール(SGX )の日経平均先物6月物が
前週末の清算値と比べ85円高で寄り付きました。

日本市場はSGXの寄り付きにさや寄せする値で、
前週末比78円74銭高の1万8988円0銭で寄り付きました。

市場の重みになったのは3月の日銀短観、
3日発表された短観の結果は
業況判断指数(DI)が市場予想14に対して、プラス12で予想割れ、
3カ月後の先行きに対しても市場予想プラス13に対してプラス11で終わりました。

四半期連続の改善になったものの、市場予想を割り込んだことで、
上値を押さえつける結果になりました。
好調な企業業績を背景に下げる影響範囲も限定的なもので終わりました。

東証1部の売買代金は概算で2兆2691億円、
売買高は20億1502万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は1087、
値下がりは804、変わらずは121銘柄でした。

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

【日本市場の動向:テクニカル分析】
日経の日足は前営業日の日足の足元からスタートし、
始値を挟んで動く十字架に近い日足を形成しました。
金曜日の日足からは大きく下げる気配を感じましたが、
本日で一旦下げ止まり、ここから反発してくれるのかが
注目される形になってきました。

日足全体が一目均衡表の上雲を下に抜けてしまったので、
ここから戻すには相当な力が必要になります。
とはいって悲観的なものばかりみる必要はありません。
先週末の形は、これ以上下げると心理的に崩れるポイントと伝えましたが、
本日はまず安値を切り下げる動きにならず、踏ん張ってくれました。
ここは耐えて欲しいところです。

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】

新年度に入ったので、まず大局的な絵をみることにしましょう。
4月相場の特徴的な動きは「大口投資家が動く」ということです。
保険、ゆうちょ銀行など大口投資家は新年度のポジションを立てるために
買いが必要になるので、市場への資金流入が期待できます。
また、下げる時期は日銀という別の大口投資家が
すかさずETF買いに動くので、下げでは支えが入りやすいという特徴もあります。

これだけ聞くとすぐ上がりそうですが、
市場はそんなにたやすく勝たせてくれません。
今年の市場を主導しているのは「外部要因」による「為替市場」です。
3月に入ると米国の政治不安が深まり、その反動で為替は円高方向に振れています。

週末には雇用統計という一大イベンゴが控えていることから、
為替は神経質な動きになりやすく、
それを反映する株式市場も荒れやすい動きになりやすいでしょう。

神経質な動きに巻き込まれたくないという投資家心理は
本日の業種別動きをみるとわかります。
上昇率上位を占めているのは食料品、水産・農林業および小売業など
内需株が強く物色され、輸送用機器、機械など
為替に敏感な業種は軒並みさげています。

短期的にこの動きが解消されるのは期待しにくいので、
大型・輸出株は避けて、中・小型の内需株に資金が流れる動きは続きます。
まず今週はこの動きに従い、割安とみられやすい状態にある
中・小型の内需を中心に物色するのが有効な戦略です。

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

【各市場の動き】

日経平均(円):18,983.23    +73.97     +0.39%
NYダウ(ドル):20,663.22    -65.27     -0.31%
ドル(円):   111.44-45    -0.35円高   -0.31%
ユーロ(円):  119.00-04    -0.52円高   -0.43%

お買い物カゴ