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2017年5月1日の日経概況

2017年5月1日の東京株式市場は反発しました。
終値は113円78銭(0.59%)高の1万9310円52銭でした。
市場予想を下回る景気指標で反落した米国市場の動きはありましたが、
政治面での安定を材料に幅のある上昇を見せました。
113円台まで進んだ円安は、今年に入って不調だった
輸出関連銘柄に買いが集まる要因になりました。
米国と乖離する動きを見せ始めた日経、
本日も最後までしっかりお読みください。

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【米国市場の動向】
前営業日の米国市場は小幅に反落しました。
ダウ工業株30種平均は小幅反落して、
前営業日比40ドル82セント(0.2%)安の2万0940ドル51セント、
ナスダック総合株価指数も小幅反落して、
前営業日比1.331ポイント(0.0%)安の6047.606で取引を終えました。
S&P500指数も-4.57(0.19%)安、3指標とも0.2%未満の小動きでした。

今週の注目材料になった 1-3月のGDP実質国内総生産速報値は
前期比年率0.7%増で1.2%増程度でコンセンサスが形成されていた
市場予想を下回る結果になりました。

下げの圧力が40ドルより大きいはずですが、
4-6月期は回復するとの期待で下値は限定的でした。

GDP以外に市場の重荷になったのはIT大手インテルの決算結果。
インテルが発表した決算結果は、売上高が市場予想の増加率に届かず、
株価は3.4%下落、市場を押し下げました。

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【日本市場の動向:ファンダメンタル】
日本市場は米国市場の動きを引き継ぎ、売りが先行しました。

28日のCME日経平均先物は、
前日比20円安の1万9215円で引けました。
一方、SGX日経平均先物は前週末比5円安の1万9180円で寄り付き、
日経は続落でスタート、
前週末比42円71銭安の1万9154円03銭 で始まりました。

米国の方では連邦政府の暫定予算が28日に期限切れを迎え、
リスク要因になっていましたが、
午前に米議会が歳出法案に暫定合意したことが伝わると、
日本市場も上昇に転じました。

好調な決算が続く、電気機器、精密機器などの機械系、
保険、情報・通信業にも買いが進みました。
一方、医薬品、繊維、海運、小売などの業種は売りが進みました。

本日のポジティブ材料は売買代金の2兆円維持、
投資家の買い意欲が強くなっていることが伺えます。

東証1部の売買代金は概算で2兆2177億円、
不調な商いを予想しましたが、以外と2兆円を超える活況ぶりでした。
売買高は17億6086万株、東証1部の値上がり銘柄数は1337と、
値下がりは571、変わらずは108銘柄でした。

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【日本市場の動向:テクニカル分析】

日経の日足は下ヒゲを持つ中陽線を形成しました。
当日の高値で引けることで、上昇を予想してもいい形ですが、
変動幅は大きく、4/26から始まった高値圏での持ち合いを
すべて包み込む丸坊主になりました。

25日線上向きは継続、75日線も平に推移する中、
ボリンジャーバンドは上向いているので、
上昇への意欲はまだ捨てられてないトレンドです。

一目均衡表上の雲領域を本日の終値で抜け出しましたが、
薄い雲のため、安値も下辺を抜け出した「迷い」の形です。
まだ雲中で持ち合っている中で、+5営業日には変化日が構えていることで
上か下、離れながら新たなトレンドを作る可能性が強いと分析できます。

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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】

明日の相場を熟すと大型連休へ本格突入、
閑散相場になるのが普通ですが、本日の売買代金は2兆円超えで、
連休中にもかかわらず強い動きになっています。

このような動きになるためには2つのパターンがあります。
1.幅広く変われる全面高
2. 材料の出た一部の銘柄に非常に強い動きが出て市場全体が上昇したかのようにみえる

銘柄の動きをみると、1というよりは2のような気がしてきます。
例年なら商いが少なくなり、材料の出た銘柄にもそれほど強い動きにはなりませんが、
東京エレクトロン、ソニーなどの本日の動きは
想定外の強さであることがわかります。

この動きを引き継ぎたいなら、来週まで続く決算発表で
増収増益が期待される銘柄に先回りして買って行く強い動きが
明日まで続く可能性があります。

やはり懸念材料は明日買いに向かった後に訪れる長い休み、
その間に雇用統計などの主要イベントがあり、
7日のフランス選挙結果を最初に反映する市場になることです。

思わぬ結果になった場合
(2016年のBREXIT投票、米国の大統領選を思い出してください)
本日と明日の動きがダマシとなって再び調整をよぎなくされることも考えられます。

連休明けに買い増しを入れてもいいので、
明日買いで向かう場合は、少ないポジションを取って様子見するのがよいでしょう。

業種は短期的に保険・銀行などのリバウンド、
業績に基づく中・長期的な戦略の場合は
機械、電気機器や半導体製造関連に注目するのがよいでしょう。

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【各市場の動き】

日経平均(円):19,310.52    +113.78    +0.59%
NYダウ(ドル):20,940.51   -40.82     -0.19%
ドル(円):  111.80-81    +0.52円安   +0.46%
ユーロ(円): 121.86-90    +0.73円安   +0.60%

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