2017年5月29日の東京株式市場は小幅に続落しました。
終値は4円27銭(0.02%)安の1万9682円57銭でした。
最高値を更新した米国市場ナスダックの動きに合わせて
朝方は小高く推移していましたが、
北朝鮮のミサイル発射ニュースで地政学リスクが改めて意識され
上値を抑えました。
下落はしたものの大きく下げることはなく
様子見ムードに入っているというのが正しい判断でしょう。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
前営業日の米国市場は7日続伸と反落、まちまちな動きになりました。
ダウ工業株30種平均は 7営業日ぶりに反落して、
前営業日比2ドル67セント(0.0%)安の2万1080ドル28セント、
ナスダック総合株価指数も7日続伸して、
前営業日比4.937ポイント(0.1%)高の6210.194で取引を終えました。
週明けがメモリアルデーの連休になるため、
様子見の相場でダウ工業株30種平均は 7営業日ぶりに反落しました。
ナスダック総合株価指数は再び最高値を更新しました。
S&P500指数も0.75上昇で小幅ではありますが、連日の最高値更新です。
前日まで6営業日続伸したことで利益確定が出てくるタイミングであったこと、
ホーウデポなどの主要銘柄に売りが続いたことが市場を押し下げました。
しかし、好調な経済指標を材料に下値は限定的でした。
26日の朝方に発表された1~3月期のGDP改定値は
速報値の0.7%増から上方修正され、1.2%増、
市場予想の0.8%増を上回る結果が好感され、下げを止めました。
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【日本市場の動向:ファンダメンタル】
26日のCME日経平均先物は反落、
前日比105円安の1万9705円で引けました。
SGX日経平均先物は方向感の乏しい上昇スタートで、
15円高の1万9720円で始まりました。
日本市場はナスダック総合指数やS&P500種株価指数が
最高値を更新したことを好感し、
SGXの動きにさや寄せして、
前週末比10円34銭高の1万9697円18銭で寄り付きました。
朝方はもうちょっと上昇してもいい雰囲気でしたが
北朝鮮のミサイル発射ニュースが水を差し、
30円高で前場引け、午後に入ると前日の終値を挟んで
上げ下げを繰り返す膠着が続きました。
売りが一巡してはファンダメンタル重視で、好業績銘柄に買いが入りましたが、
引けにかけて再び売りが広がり、小幅下落で本日の取引を終えました。
下落ではありますが、様子見ムードが強く、商いにも現れました。
東証1部の売買代金は概算で1兆7928億円で2兆円割れ、
売買高は12億7453万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は942、
値上がりは933、変わらずは138銘柄でした。
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【日本市場の動向:テクニカル分析】
日経の日足は上下ひげを持つ短陰線を形成しました。
意識されたテクニカル指標は5日移動平均線と
一目均衡表の転換線。
5日移動平均線を下回りましたが、
動きが険しくなった転換線の上で止まり、抵抗と支えの真ん中に位置する
曖昧な形になりました。
高値と安値で判断する形では明確に下落したので、
5/25の高値を直近の高値にして、調整に入っていく流れです。
先週末伝えた通り、下落の目処25日線。
25日線で止まり、トレンドを反転してくれるかが
次の確認ポイントです。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
為替市場の動きは持ち合い状態、
市場全体の動きも強い様子見ムード、
このような相場で資金が向かうのはやはり内需関連です。
業種別の上昇率では食料品、小売業、水産などの内需関連が
トップ5を形成しています。
本日の米国相場が休場であることで、
明日は参考になる指標が乏しい状況です。
ここまでのモメンタムで内需に物色が続く可能性がありますが、
食料品には割り高感が出始めているので、注意が必要です。
注目もイベントは国内の4月失業率・有効求人倍率、
絶好の売り手市場の雇用状況ですが、
バブル期以降の活況という雇用市場の好調ぶりが続くかが注目のポイントです。
結果によっては人材派遣業(PASONA, JACなど)に
物色が進むことでしょう。
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【各市場の動き】
日経平均(円):19,682.57 -4.27 -0.02%
NYダウ(ドル):21,080.28 -2.67 -0.01%
ドル(円): 111.35-36 +0.11円安 +0.09%
ユーロ(円): 124.53-57 -0.26円高 -0.20%