2017年6月6日の東京株式市場は続落しました。
終値は190円92銭(0.95%)安の1万9979円90銭でした。
米国市場の下落、109円台に進んだ円高、
イベントに備えての様子見ムードも加わり、上値が抑えられました。
心理的な節目となる2万円台を3営業日ぶりに割ったことで、
今週の一進一退予測は概ねその通りの動きになっています。
世界が注目する「8日」を前にして、
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
前営業日の米国市場は3営業日ぶりに反落しました。
ダウ工業株30種平均は反落して、
前営業日比22ドル25セント(0.1%)安の2万1184ドル04セント、
ナスダック総合株価指数も3営業日ぶりに反落、
前営業日比10.112ポイント(0.2%)安の6295.684で取引を終えました。
連日で最高値を更新したことで、利益確定が出やすいタミングであったことや、
政局運営に対する不透明感から売りが膨らみました。
また、地政学的リスクが再び意識されました。
・3日のロンドン中心部でのテロ。前回のテロからわずか2週間です。
・5日にはサウジアラビアなどがテロ組織を支援したとしてカタールとの国交を断絶
ただ、先月まで地政学リスクの中心であった北朝鮮問題はやや後退しました。
8日の主要イベントに備えて翌日も方向感のわかりづらい
様子見ムードになることが予想されます。
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【日本市場の動向:ファンダメンタル】
6月5日のCME日経平均先物は4営業日ぶりに反落、
前日比10円安の2万155円で引けました。
SGX日経平均先物も売りが先行、
75円安の2万0090円で始まりました。
日本市場は米国市場の下落、円高を材料に
売りが先行してスタートしました。
48円56銭安の2万0122円26銭で寄り付き、
利益確定も膨らんだことで、144円安の2万0026円で前場を終えました。
円高がさらに進んで109円を記録すると下げ幅は200円を超え、
節目の2万円を割り込み、
引けにかけて少しは戻ったものの、2万円を割り込んだままで
本日の取引を終えました。
空運業以外全業種がマイナスで、機械・海運業、医薬品などの
下げが目立ちました。
また、為替の動きに合わせて食料品・水産などの業種は下値が限定的でした。
東証1部の売買代金は概算で2兆4671億円、
売買高は17億482万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1635、
値上がりは292、変わらずは90銘柄でした。
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【日本市場の動向:テクニカル分析】
日経の日足は上下ひげを持つ短い陰線を形成しました。
前日は下落したものの、終値で2万円をキープしましたが、
本日は3営業日ぶりに割り込みました。
前日は「はらみ線」で直近の天井になる形であることを解説、
本日の動きでその通りになる可能性が高まりました。
その際、欲しいのは日柄調整に入るこの下げがどこで目処がつくかです。
この場合は、前日伝えた通り、6/1-6/2にあけた窓の
下を埋める19,860円付近が調整の目安になると見られます
ここで反転すると2万円をすぐに再度突破、
動きが軽くなることが期待されます。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
前日はさらに大きく下げる材料が揃っているのにもかかわらず、
小幅の下落で終わったことがポジティブな材料だと解説しましたが、
本日は今年の相場の特徴を再現する動きです。
つまり、109円まで進んだ円高を嫌気して、
輸出・主力株を中心に売りが広がり、
幅のある下落で終わりました。
8日には3つの大きなイベントが重なっているので、
明日も急激な円安になる可能性はなりにくい、
現在の一進一退が続くでしょう。
注目する業種は内需関連銘柄、
また東電、中国電力など出遅れ銘柄がちらほらみれる
電力・ガス業種も面白い動きを続けています。
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【各市場の動き】
日経平均(円):19,979.90 -190.92 -0.95%
NYダウ(ドル):21,184.04 -22.25 -0.10%
ドル(円): 109.66-67 -0.86円高 -0.77%
ユーロ(円): 123.35-39 -1.15円高 -0.92%