2017年6月23日の東京株式市場は小幅に反発しました。
終値は22円16銭(0.11%)高の2万0132円67銭でした。
明確な材料がない中、原油安が止まる気配を見せる中、
米国市場が小幅の続落になるなど、下げてもいい環境でしたが、
111円前半で推移する円安を受けて投資家心理が改善しました。
週末要因もあり上値は重く、下値の固さを確認する一週間になりました。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
前営業日の米国市場は3日続落と小幅の続伸、
本日もまちまちな動きになりました。
ダウ工業株30種平均は3日続落して、
前営業日比12ドル74セント(0.1%)安の2万1397ドル29セント、
ナスダック総合株価指数は2日続伸して、
前営業日比2.732ポイント(0.0%)高の6236.685で取引を終えました。
両指数とも0.1%に届かない変動幅で、
市場は材料難に入っているのがわかると同時に、
ハイテク株は底固く推移しているのがわかります。
ダウの週足はテクニカル的な形では
上ひげの長い陰線で、直近の天井になることを暗示する形、
ナスダックトレンドを転換する陽線で、最高値に再び挑戦する
相反する形で今週の取引を終えています。
下値固く推移したのは、原油先物の下げ止まりが一つの要因となっています。
しかし、トレンドを戻りに返すまでには至らず、
10ヶ月ぶりの安値更新まで経験したので、
再び下抜けに挑戦する動きになる可能性が懸念材料です。
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【日本市場の動向:ファンダメンタル】
6月22日のCME日経平均先物は横ばい、
前日比変わらずの2万100円で引けました。
SGX日経平均先物も方向感の欠けたスタートで、
日経平均先物9月物は前日の清算値比20円高の2万100円で始まりました。
日本市場は米国市場の続落と材料難で上値は重い中、
円安を背景に42円07銭高の2万0152円58銭と、
反発して寄り付きました。
輸出関連銘柄に買いが集まり、市場を押し上げましたが、
上値の重い動きに変わりはなく、
小幅続落で前場引けを迎えた後も動きは変わりなく、
小幅の続伸で方向感なしに今週の取引を終えました。
上値を一段と重くしたのは東芝<6502>、
2017年3月期の有価証券報告書の提出を先送りすると伝わったことで、
売りが広がりました。
23日のニュースでは事業年度の末日(2017年3月31日)において、
債務超過の状態であることが確認されたため、
8月1日付で東芝株を東証1部から2部へ指定替えすると発表されました。
円安の動きを反映して、食料品、水産・農林業などの内需株が売られ、
その他製品、その他金融業が上昇率の上位を締めました。
商いはやっと2兆円を超えるレベルまで細くなり、
東証1部の売買代金は概算で2兆114億円、
売買高は15億3220万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は853、
値下がりは1005、変わらずは164銘柄でした。
本日は前日と反対に上昇にもかかわらず値下がりの方が多いことから、
やはり方向感のなさが読み取れます。
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【日本市場の動向:テクニカル分析】
日経の日足は長下ひげを持つ陰線を形成しました。
形では高値と安値を切り下げる下落で、
3日前に天井をみてから調整が続いていますが、
本日の形で、下げの勢いは弱まったことになります。
安値ではボリンジャーバンドの+1σが意識され、
終値で5日移動平均線を割り込みながら、
一目均衡表の転換線は保っていることなので、
持ち合いが続きながらも下値は堅いと解釈できるでしょう。
25日移動平均線、75日移動平均線は上向き継続、
5日移動平均線も上向きなので、短期・中期でも下落への
転換を疑うようなサインはありません。
週足は上ひげの長い陽線を形成、
しっかり2万円の上をキープして、
実体レベルでは先週の週足から離れた窓を形成しています。
高値で直近の高値を超えたので、
来週は下値をさらに固めながら、その高値を抜けてくることを
確認して、トレンドの加速を確かめたいところです。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
今週は目立った材料はない中でもしっかりした動きになりました。
動きを主導したのは週初の動き、
円安が進んだことが好感され、2万円を回復、
年初来高値も更新しました。
その後は調整に入りましたが、あくまでも調整の範囲内。
来週も堅調な動きが続くと予想されます。
支援材料の1は、投資家心理の改善です。
2万円を超えて年初来高値を更新した後、材料が少ない中でも
2万円をキープして今週の取引を終えたことが、
市場にはポジティブな材料となりました。
来週は2万円をキープするところから、「下値が2万円」という心理を
固めに行くと考えられ、実際にそれが確認されると
さらにポジティブ心理は広がります。
支援材料2、材料が今週より豊富であることです。
米国の指標では注目度の高いもので
26日に5月耐久財受注、
27日に6月コンファレンス・ボード消費者信頼感指数、
29日は1─3月期GDP確定値などの指標が揃っています。
結果が良好な場合は、米国長期金利の上昇により円安がさらに進み
日本市場を押し上げる要因となります。
支援材料3、アノマリーです。
来週の29日は国内の株主総会の集中日、
アノマリー的に株主総会の集中日までは株価が上がると言われています。
また総会の中で株主への還元に積極的な姿勢が見られば、
さらに市場を刺激する可能性はあります。
注目する業種は小売と半導体業種。
業績が好調と予想されるしまむら(8227.T)、
ニトリホールディングス(9843.T)、高島屋(8233.T)などの決算発表が相次ぎ、
市場を沸かせる可能性もあるでしょう。
また、米国のマイクロンの決算発表が予定され、好調な結果になれば
日本の半導体関連にも恩恵はあるのではないでしょうか。
じっくり休んで来週は元気な姿で再会しましょう。
よい週末を!
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【各市場の動き】
日経平均(円)
20,132.67 +22.16 +0.11%
NYダウ(ドル)
21,397.29 -12.74 -0.05%
ドル(円)
111.19-20 +0.19円安 +0.17%
ユーロ(円)
124.14-18 +0.24円安 +0.19%