2017年7月4日の東京株式市場は反落しました。
終値は23円45銭(0.12%)安の2万0032円35銭でした。
円安を背景に買いが広がり140円以上の上昇幅をみせる場面もありましたが、
地政学リスクが意識され、引けにかけては売りが優勢になり
小幅の反落で終わりました。
反落ではありますが、一時的に2万円を割りながらも、
終値では戻して終わることから下値の固さは確認されました。
上下しながら上値が押さえられる動きは先週末から
予想していたことなので、落ち着いて対象しましょう。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
前営業日の米国市場は幅のある続伸と、続落のまちまちな動きになりました。
ダウ工業株30種平均は続伸して、
前営業日比129ドル64セント(0.6%)高の2万1479ドル27セント、
ナスダック総合株価指数は3日続落して、
前営業日比30.360ポイント(0.5%)安い6110.060で取引を終えました。
市場をリードしたのは金融と資源関連銘柄。
金融緩和の縮小が見込まれるなか、その影響で業績が押し上げられる
金融銘柄にはじわじわと買いが広がりました。
また、底入りの可能性が濃厚な原油先物には
買いが集まり、石油・エネルギー資源関連銘柄に資金がシフトしました。
朝方発表の6月米ISM製造業景況感指数が市場予想を上回って上昇したのも
市場を牽引する要因になりましたが、
割高感が消えていないハイテク関連には本日も売りが続きました。
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【日本市場の動向:ファンダメンタル】
7月3日のCME日経平均先物は続伸、
9月物は前日比80円高の2万0145円で引け、
30日の大取終値を75円上回りました。
SGX日経平均先物も買い先行、
3桁の上昇、120円高の2万0180円でスタートしました。
日本市場は円安基調と米国市場の主要な銘柄が買われたことで、
買いが先行、136円47銭高の2万0192円27銭で寄り付きました。
為替市場が1ドル=113円まで進んだ円安基調に加えて、
ISM指数が市場予想を上回るなど、順調に上昇して終わるかと思うと
北朝鮮がミサイルを発射したのをきっかけに下げに転じました。
しかし、下げ幅も限定的で23円安で本日の取引を終えました。
東証1部の売買代金は概算で2兆5053億円、
売買高は18億5772万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1374、
値上がりは530、変わらずは118銘柄でした。
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【日本市場の動向:テクニカル分析】
日経の日足は下ひげをもつ陰線を形成しました。
ひげで安値を作りに行くときは2万円を割り込んで
投資家心理の悪化が懸念されましたが、
終値では2万円をしっかり守っている動きから、
この線を支えたいという心理が働いているようです。
朝方は上値を抑えていた一目均衡表の転換線を
飛び越えてスタートしましたが、終わりではやはり下に離れました。
25日と2万円は大事な節目になるので、
終値では25日線とちょうど重なるところで引けました。
前日の高値を超えて上昇の勢いが強まるかと期待したら、
安値も切り下げる持ち合いを形成していますので
明日の形まで確認して、方向が治ることになります。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
本日は円安と好調な米国の経済指標に素直に反応しました。
円安の動きを反映して、割安で放置されていた
運送用機器に買いが集まり、上昇率でトップ、
その他では石油・石炭製品周りにも資金が移動したのがわかります。
またアメリカの方でいい動きになっている
銀行業もじわじわと買いが進むようになりました。
前日まで上昇率のトップを走っていた鉄鋼には
利益確定の売りが出ていますが、これは次の買いチャンスを与えてくれる
動きだと予想されますので、
前回の上昇に乗れなかったという方は引き続き注目です。
米国市場が独立記念日の休場で、参考になる指標が少ない中、
明日からは雇用統計に備えての持ち合いが深まるタイミング、
物色には悩みが深まります。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
20,032.35 -23.45 -0.12%
NYダウ(ドル)
21,479.27 +129.64 +0.60%
ドル(円)
112.97-98 +0.18円安 +0.15%
ユーロ(円)
128.16-20 -0.36円高 -0.28%