2017年8月15日の東京株式市場は大きく反発しました。
終値は前営業日比216円21銭(1.11%)高の1万9753円31銭でした。
前日までの下げが深く、自律反発が入りやすいにタイミングで、
北朝鮮をめぐる地政学リスクがやや落ち着きを見せて
投資家心理が多少改善しました。
お互いに戦争を望まない姿勢は明確になりつつありますが、
安心できる環境にいないことには引き続き注意が必要です。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は続伸しました。
ダウ工業株30種平均は続伸して、
前営業日比135ドル39セント(0.6%)高の2万1993ドル71セント、
ナスダック総合株価指数は大幅に続伸して、
前営業日比83.676ポイント(1.3%)高の6340.232で取引を終えました。
戦争間近まで深まった北朝鮮問題で、
米政府高官が外交による解決を望む趣旨の発言が相次いだことで
投資家心理が改善しました。
ダウ平均は上げ幅を160ドルまで広げる場面もありましたが、
引けにかけては落ち着きを見せながら135ドル高で終わりました。
節目と意識される2万2000ドルを回復する場面もありましたが、
わずかに届かずに、まだ上値は思いという印象を残しました。
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【日本市場の動き】
CME日経平均先物は上昇して
9月物は前週末比190円高の1万9585円で引け、
SGX日経平均先物は95円高の1万9605円で寄り付きました。
日本市場は米国市場の上昇を受けて、
投資家心理が改善、前日比152円28銭(0.78%)高の
1万9689円38銭で寄り付きました。
地政学リスクの沈静化を受けて、円高の流れが一服したことで
海外勢も買いに加わり、250円を超える上昇幅を見せた後、
高値圏で持ち合った後は200円を超える上昇幅のまま
本日の取引を終えました。
参加者が少ないことで商いは減少、
東証1部の売買代金は概算で2兆2363億円、
売買高は16億5080万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は1537、
値下がりは393、変わらずは93銘柄でした。
テクニカル的には前日あけた窓を飛び越えて
上放れの窓を形成、前日の日足がアイランドリバーサル状態で
取り残されました。
明日も本日の高値を超えて上昇すると、
前日のアイランドリバーサルは上昇への転換を準備する動きとして
解釈されますが、2万円の手前には下向きの25日線が
75日線とのデッドクロスを準備しており、
強力な抵抗ラインになり得るのがわかります。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
当面戻りそうになかった動きをみせ、108円まで進んだ
円高傾向はあっさりと110円台を回復、
8/11の円高は当面の底値になる可能性が高いです。
円高が一服して当分円安が進むようなら日本株にはもちろんプラスの要因、
直近の円高傾向で抑えられていた輸出関連、大型株には
見直しの余地が広がっています。
明日も国内では大きな材料になるようなものはなく、
海外の指標発表に合わせて為替がどのように動くかに
依存する動きが続きます。
少ない商いの中でも狙えるなら
1.業績の堅調または上振れした銘柄
2. その中でも一定の評価が終わり、調整を経てトレンド転換を準備している銘柄
この2つが有力でしょう。
転換を準備している、円高が一服している、
この状況から考えて、テクニカル的な動きでも転換を見せる
半導体関連、自動車関連には見直しの
買いを打診してみるのものいいのではないでしょうか。
これが昨日の宿題の答えです。
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【各市場の動き】
日経平均(円)
19,753.31 +216.21 +1.11%
NYダウ(ドル)
21,993.71 +135.39 +0.61%
ドル(円)
110.26-27 +0.52円安 +0.47%
ユーロ(円)
129.86-90 +0.29円安 +0.22%