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2017年9月21日の日経概況

2017年9月21日の東京株式市場は小幅に4日続伸しました。
終値は前営業日比37円02銭(0.18%)高の2万0347円48銭でした。
上昇の勢いが衰えながらも年初来高値更新を続けました。
本日も 2015年8月18日以来2年1カ月ぶりの高値レベルにつけました。
FOMCの結果と今夜の米国株の動きを合わせて検証すると、
今後注目するセクターは自ずとわかってきます。
「円高にはなりにくい」という強力な支援材料を持って
リスクを大胆にとっていくタイミングです。
本日も最後までしっかりお読みください。

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【米国市場の動向】

米国市場は9日続伸と反落になりました。
ダウ工業株30種平均は9日続伸して
前営業日比41ドル79セント(0.2%)高の2万2412ドル59セント、
ナスダック総合株価指数は4日ぶりに反落して、
前営業日比5.279ポイント(0.1%)安の6456.044で取引を終えました。

ダウ工業株30種平均は過去最高値を7日連続で更新しました。
寄り付きの後はFOMCで多くのメンバーが
年内あと1回の利上げを見込んでいることが明らかになり、
利上げ懸念から56ドルまで押される場面もありました。

しかし、政策金利見通しを引き下げるメンバーが目立つことで
利上げペースは早まらないとの見方優勢になり、
下落を打ち消した後、上昇して引けました。

ナスダックは上昇の勢いが弱くなったところで、
利益確定を急ぐ動きに以降、4日ぶりに反落しました。

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【日本市場の動向:ファンダメンタル】

シカゴのCME日経平均先物は4営業日続伸して、
12月物は前営業日比135円高の2万0285円で引けました。
大阪取引所の終値を145円上回りました。

SGX日経平均先物は買いが先行してスタート、
160円高の2万295円で寄り付きました。
日本平均はFOMCで資産縮小が発表され、本来は株が売られる要因でしたが、
為替市場で112円台に進んだ円安を材料に
買いが先行してスタートしました。
始値は前日比146円04銭高の2万0456円50銭。

円安の影響で上昇をリードしたのは自動車及び金融株で、
169円42銭(0.83%)高の2万0479円88銭で午前の取引を終えました。
午後に入ると高値警戒から利益確定の売りが出て上昇幅を縮小、
朝方は値をあげていた金融銘柄は日銀の金融政策決定会合結果が
発表されてから売られました。

上値の重い展開は続き、37円高で本日の取引を終えました。
金融株の上値が重くなったものの、銀行系は上昇率3位、
不動産業と海運業も軽快に上昇しました。

米国で半導体関連銘柄が売られた結果を受け、
日東電、村田製作所などの半導体・部品関連には売りがでました。

商いは再び盛んになり、3兆円に迫る勢いで
東証1部の売買代金は概算で2兆8207億円、
売買高は19億7391万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は945、
値下がりは974、変わらずは109銘柄でした。

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【日本市場の動向:テクニカル分析】

日経の日足は上ひげを持つ陰線を形成、
実体レベルでは、窓を開けた状態になりましたが、
高値ではそろそろ過熱感が意識される位置にきたことを示しています。

ボリンジャーバンドの+2σを飛び出した強い上昇の形は継続、
高値の更新も続けていますが、
明日、本日の安値を割り込んで下がる場合は
短い調整を挟む可能性を示唆しています。

短い調整を挟む場合も、円安傾向は強まったので、
早速上昇の勢いを取り戻す可能性が高いでしょう。
短いトレンド転換なので怖くて入らない、と言わず、
勇気を持って入って行く行動が求められます。

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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】

FOMCの結果が微妙な形で日経の背中を押してくれました。
世界の注目を集めていたFOMCで決まったことは主に2つ。
1. 追加利上げの見送り:こちらは円安に動きにはならない
6月に続き、追加利上げは見送られました。
ただ、金融政策見通しでは、メンバーの多くが年内1回の追加利上げを予想して
市場では12月の利上げ可能性が高まると解釈されて、
円安の方に動きました。

2.保有資産の縮小:市場で織り込み済み
2008年のリーマンショックから2014年に渡って購入した
米国債やMBS(住宅ローン担保証券)などの保有量を、
10月から段階的に減らすことを決定しました。
これは2008年から続いてきた量的緩和政策を完全に終結することを意味します。

2番目の要因は前から予想されていたことで、
市場の上昇にはすでに織り込み済みとして考えることができるでしょう。
また、1の結果は「12月に追加利上げはないのでは」との見方に
「本当?」と修正を迫ることに働きました。

両方を考慮すると、本日の後半に失速はしたものの
今夜の米国市場の反応によっては早速上昇の勢いを取り戻すことも
考えられるのはないかと判断しています。

市場全体が上昇して行く流れなので、メインストリームに乗る必要があり、
大型・輸出関連銘柄は高値がついていても短期的な取り組みで入っていきます。

強気は当分続きそうですが、途中の急激な利益確定の動きが出るのも
忘れないでください。
前日は建設業が上昇率3位で動き出したと伝えましたが、
本日は偶然にも銀行業が上昇率3位。
やはり素直に流れに沿っていけば、損はありません。

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【各市場の動き】

日経平均(円)
20,347.48     +37.02     +0.18%
NYダウ(ドル)
22,412.59     +41.79     +0.18%
ドル(円)
112.45-46     +1.06円安    +0.95%
ユーロ(円)
133.91-96     +0.26円安    +0.19%

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