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2017年10月02日の日経概況

2017年10月02日の東京株式市場は小幅に反発しました。
終値は前営業日比44円50銭(0.22%)高い2万0400円78銭でした。
1週間ぶりに年初来高値を更新してきました。
上昇幅はさることながら、商いのボリュームをみると
盛り上がりとはほど遠く、一部銘柄の活況が支えている格好です。
週末の米国株高、為替市場の円安基調に加えて、
好調な短観結果を考慮するとむしろ寂しさすら感じさせる市場模様です。
ここからの戦略を含め、
本日も最後までしっかりお読みください。

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【米国市場の動向】

米国市場は3日続伸になりました。
ダウ工業株30種平均は3日続伸して
前営業日比23ドル89セント(0.1%)高の2万2405ドル09セント、
ナスダック総合株価指数は4日続伸して、
前営業日比42.508ポイント(0.7%)高の6495.959で取引を終えました。

ナスダック総合株価指数は気持ちだけの上昇幅を見せた
前営業日から上昇幅を伸ばし、
9月19日に付けた過去最高値を更新しました。

税制改革への期待から前日までジリジリ上昇した後で
利益確定が続いたのを受け、下げる場面が目立ちましたが、
長期金利の上昇を受け、金融銘柄に買いが進みました。

JPモルガン・チェース、ゴールドマン・サックスなどの
大手金融銘柄の上昇が目立ちました。
ナスダックは前日に引き続き、アルファベットやフェイスブックなどが
買われて上昇を続けました。

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【日本市場の動向:ファンダメンタル】

シカゴのCME日経平均先物は小幅の反発で、
12月物は前営業日比20円高の2万0350円で引けました。
大阪取引所の終値を10円下回りました。

SGX日経平均先物は買いが先行、
30円高の2万385円で寄り付きました。
日本平均は米国市場の上昇と円安基調を背景に
買いが先行、44円23銭高い2万0400円51銭 で寄り付きました。

寄り付き前に発表された9月の短観(全国企業短期経済観測調査)では
中小企業全産業のDI(業況判断指数)がプラス9と
6月の前回調査より2ポイント改善して、
中小企業にも景況感の改善が広がっていることを示しました。

特に自動車、電気機械や生産用機械が大きく改善したことで、
機械、素材関連の銘柄に売りが入りました。
上昇幅を広げるところでは、
先週末までの動き同様、高値圏での利益確定が優先され
20円高で午前中の取引を終えました。

午後に入っても膠着感は強く、
先週末の終値を挟んでの攻防が続きましたが、
引け間際に円安が維持されたことで、
マイナス圏から浮上しながら本日の取引を終えました。

ゴム製品、鉄鋼、保険業が値をあげ、
精密機器もしっかり、一方、海運、空運、倉庫・運輸関連など、
内需方に売りが入りました。

商いは激減、2兆円割れの直前まで追い込まれました。
東証1部の売買代金は2兆634億円、
売買高は13億5584万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は1116、
値下がりは838、変わらずは76でした。

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【日本市場の動向:テクニカル分析】

日経の日足は上下ひげを持つ十字架を形成しました。
実体レベルでは前日の日足から上放れして、
窓を形成して上昇の形になりましたが、
高値が抑えられ、まだ抜け出せてないのが鮮明に見えます。

直近2-3週間の動きをみると相変わらず
9/19から形成されている高値圏での持ち合いの中にいます。

前営業日は安値で一目均衡表の転換線で支えられ、
本日は転換線から離れて明確に支えになっているのがわかります。
まだ地合いは強い中、早期に上昇トレンド継続に戻るためには
明日から水曜日の午前中までは9/21の高値を一回上に抜き、
週末の様子見相場を乗り越えることが求められそうです。

本日の高値には直近の1年で売買高が溜まっている最後の価格帯です。
ここを抜け出すと、値動きは軽くなりますが、
ここで止まると、次の高値抜き挑戦まで再び調整を強いられるでしょう。

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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】

投資家の不安心理は売買の活況ぶりをみればわかります。
先週末は3兆円に迫る勢いから、本日は2兆円割れ寸前まで
市場には投資家の足音が聞こえてきません。

もちろん、月末のお化粧買いなどが入る先週末の3兆円は
ある程度予想できたものでしたが、
好調な短観、米国市場の好調、円安という3つが揃ったのにもかかわらず
低調な商いと50円に満たない上昇幅は、
投資家がおよび腰になっているのが原因でしょう。

投資家を敬遠させているのは週末の雇用統計だけとは言えません。
選挙を巡っての国内政治不安、
火花を放つ米朝の対決ムードによる地政学リスクが
及び腰にさせる大きな要因でもあります。

小池新党の躍進で計算が狂ってしまった自民党の姿は
3年も前倒しで解散総選挙を実施、
大敗したメイ首相の姿に重ねられます。

どちらもすぐ解消するような問題ではないので、
ニュース1つに敏感に反応する神経質で、
参加者の少ないある意味、無神経な相場は当分続くとみています。

神経質な相場ではやなり空売りを取り入れるのが
効果的なポートフォリオの組み方になりえます。
本日低調だった業種なかで、陸運・運輸関連には
チャンスの銘柄も見られます。
テクニカル的にも面白い位置に来ている日本通運<9062>などは
早速明日から注目してみていいのではないでしょうか。

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【各市場の動き】

日経平均(円)
20,400.78     +44.50     +0.22%
NYダウ(ドル)
22,405.09     +23.89     +0.10%
ドル(円)
112.94-95     +0.49円安   +0.43%
ユーロ(円)
132.55-59     -0.07円高    -0.05%

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