2017年11月15日の東京株式市場は6日続落しました。
終値は前営業日比351円69銭(1.57%)安の2万2028円32銭でした。
本格的な利益確定の動きが出て、
投資家心理が一気に崩れるポイントに至りました。
高値で掴んだと感じる投資家は損失が小さいうちに
処分することを検討するタイミングです。
本日の材料として注目されていた
GDP速報値の結果も市場の重荷になりました。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は反落しました 。
ダウ工業株30種平均は早速反落して
前営業日比30ドル23セント(0.1%)安の2万3409ドル47セント、
ナスダック総合株価指数も反落して、
前営業日比19.723ポイント(0.3%)安の6737.872で取引を終えました。
強い動きを続けてきた原油価格が変調を迎えて
安く推移したこと、配当金の半減を発表した GEの下落、
高値圏で利益確定を急ぐ動きなどが
市場を押し下げました。
下げ幅が170ドルを超える場面もありましたが、
下値では押し目買いも入って、
下げ幅は限定的な範囲で引けました。
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【日本市場の動向】
日本市場を押し下げることになったのは
米国市場の不調に加えて、経済指標の結果でした。
7~9月期の国内総生産速報値は市場予測を
下回り、投資家心理が悪化、相場の重荷になりました。
為替市場は円安基調が一服、円高に振れたことで
市場をさらに押し下げました。
銘柄の9割以上が下がる全面安の展開で、
先週までみられた、「下値では押し目買いが入る」展開にはならず、
安値からわずかに戻して終わる、弱気の様子を見せました。
33全ての業種が下落、特に急激な円高傾向を受け
自動車、機械、精密機器などが売られました。
一方、銀行、水産・農林業の下げ幅が限定的でした。
日経の日足は上下ひげを持つ中陰線を形成しました。
前日は「耐えている格好ですが、ここから下げると
22,000円までは一気に調整に入る可能性があるので
注意が必要です。」と解説しましたが、
注意すべき動きが本日実際に現れました。
安値では22,004円で止まりましたが、
テクニカル的にはここが支えられるポイント、
一回反転していくと、11/09からの短期的な下げ幅の
半値戻しになる22,400円付近が次の抵抗目安になります。
シナリオとおりに行かず、さらに下がる場合は、
21,800円付近までの調整も視野に入れておくべきです。
3日ぶりに売買代金が3兆円を回復、
東証1部の売買代金は概算で3兆7703億円、
売買高は21億5918万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は1901、
値上がりは120、変わらずは14でした。
下げ銘柄が93%で全面安の状態でした。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
テクニカル・ファンダメンタル・サイコロジカル、
3つのバランスを大事にするというのが
私の投資理論の中心です。
現在の位置はこの3つが意識されるポイントとして
重なる際どいところです。
本日の安値からわかるように、
22,000円を保ちたい気持ちが強い一方、
ここが崩れるとどこまで深い調整が来るだろうと、
心理的には不安がいっぱいなところでもあります。
ファンダメンタル的には好決算で市場を牽引してきた
企業関連では、決算発表がピークを迎えることで、
ニュースの出た銘柄を中心に個別の物色が進むので、
全体的な上昇にはなりにくいタイミングです。
タイミングよく空売りを取り入れたことで
戦略銘柄では利益はのっていますが、
変化が現れ安い環境にあるので、
つねに利益確定の買い戻し注文は入れておくのを怠らないでください。
先週は銀行系のトレンド転換が狙い目と解説しましたが、
本日はその動きが堅調になりました。
明日の注目材料は米国の経済指標、
外部材料に頼る現状は当分かわらなさそうです。
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【各市場の動き】
日経平均(円) 22,028.32 -351.69(-1.57%)
NYダウ 23,409.47 -30.23(-0.12%)
ドル・円 112.80 – 112.81 -0.93(-0.81%))
ユーロ・円 133.58 – 133.62 +0.64(0.48%)