2017年11月24日の東京株式市場は続伸しました。
終値は前営業日比27円70銭(0.12%)高の2万2550円85銭でした。
米国市場の下落、111円台に進んだ円高、
23日の中国株下落などを材料に反応して
大きく売られてスタートしましたが、
金融政策への期待を背景に午後から買いが入りました。
週ベースでは持ち合い継続です。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は3営業日ぶりに反落しました。
ダウ工業株30種平均は反落して
前営業日比64ドル65セント(0.3%)安の2万3526ドル18セント、
ナスダック総合株価指数は小幅の続伸、
前営業日比4.884ポイント(0.1%)高の6867.361で取引を終えました。
前日に3指標揃っての史上最高値更新になったことで
利益確定が出やすいタイミングであったことや
長期金利の低下で収益悪化が懸念された金融株が売られたことが
市場を押し下げました。
注目の材料であった
10月31日~11月1日開催のFOMCの議事要旨は
「インフレ目標の2%を下回る状況が想定より長く続く可能性がある」
と懸念していた内容が確認され、
利上げペースが緩む思惑から下げを縮小させる要因になりました。
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【日本市場の動向】
日本市場は米国市場が反落したことに加えて、
円高方向に振れたことを受けて、
一方的に売られてスタートしました。
23日の中国株下落も下げを深める要因で、
下げ幅は150円に達する場面もありましたが、
日銀総裁人事や金融政策に関する期待から、
午後からは買いに転じました。
下げ幅を打ち消して、前日の終値を上回りましたが
形上では下げになる複雑な様子です。
形の議論はテクニカル分析で詳細にみます。
注目する銘柄の動きは、
新作ゲームの販売好調を受け、任天堂が年初来高値を更新、
品質データの改ざんニュースが出た
三菱マテリアルが大幅安になりました。
日経の日足は力が感じられる陽線になりました。
始値は前日の終値から離れて下落スタートしましたが、
早速切り返して再び22,500円台を抜けてきました。
しかし、高値と安値は切り下げているので、
形上での判断は下落になります。
11/17からの短期判断だと、上か下かの方向性が定まらず
乱高下を伴う持ち合いに入っているのがわかります。
持ち合いを反映して週足では先週の高値を切り下げ、
安値は切り上げる形で見事に持ち合いを形成しています。
当分は11/10週が天井だった可能性を残して
調整を継続、下値は22,000円をサポートラインと意識しそうです。
週末要因で商いは低調、
東証1部の売買代金は概算で2兆3996億円、
売買高は13億2964万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は1157、
値下がりは781、変わらずは100銘柄でした。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
相場にはアノマリーというのがあります。
論理的に説明はできないけど、
一定の時期になると同じパターンを見せるというものです。
例えば、5月はゴールデンウィークなど営業日が少ないので
相場が下げやすいというアノマリーがあります。
来週は米国市場のアノマリーが期待されます。
「感謝祭の翌週から年末にかけては株高になりやすい」
これが米国市場関連のアノマリーですが、
世界に影響する米国市場なので、日本もその恩恵はあっていいはずです。
実際に2000年以降の11月最終週の日経の成績を見ると、
なんと16勝1敗、株高のアノマリーは鮮明に現れています。
来週も同じ傾向が続く可能性は高いでしょう。
タイミングとしても11月9日に高値を付けて、
調整に入り、2週間が過ぎています。
タイミング、値幅ともに反発しやすい環境です。
金融政策に対する期待が来年の4月に向けて広がるので、
今のうちに3メガバンクの投資に関心を持って
いいのではないでしょうか。
地方銀行ではなく3メガバンクの理由は
年末の特別講演で明らかにしますので、楽しみにしてください。
それでは、風邪ひかないようによい週末を!
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【各市場の動き】
日経平均(円) 22,550.85 +27.70(0.12%)
NYダウ 23,526.18 -64.65(-0.27%)
ドル・円 111.53 – 111.54 -0.52(-0.46%)
ユーロ・円 132.09 – 132.13 +0.35(0.26%)