2017年12月8日の東京株式市場は大幅に続伸しました。
終値は前営業日比313円05銭(1.39%)高の2万2811円08銭でした。
これでトランプ氏のリスクは一時的な材料として
通過することになる見通しです。
前日の米国市場で押されていた業種の上昇が続き、
日本にもその影響が現れました。
今週は大きな変動幅を持つ大暴れの相場、
ただし、底固さを確認できた週間でもありました。
来週の展望も含めて、本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は小幅に反発しました。
ダウ工業株30種平均は小幅の反発で
前営業日比70ドル57セント(0.3%)高の2万4211ドル48セント、
ナスダック総合株価指数は続伸して、
前営業日比36.466ポイント(0.5%)高の6812.841で取引を終えました。
前日まで下げてきた動きから、
押し目買いが入り安いタイミングだったことに加えて
アジア市場などが堅調に動いたことも市場を押し上げました。
ハイテク関連の銘柄が活気付いたことも
米国市場のみならず、日本市場にもポジティブな
影響を与えることになります。
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【日本市場の動向】
日本市場は米国市場が上昇、ハイテク関連銘柄などに
物色が向かったことなどが好感され、買いが先行しました。
前日から上放れしてスタートした後は
一回も下げに転じることなく、ほぼ一貫して上昇しながら
今週の取引を終えました。
強く押されていた半導体、ハイテク関連には
売り一巡の見方が広がり、大幅に買いが入りました。
これで今週おきた急落の原因だった
トランプ氏の発言は消化済みになりましたが、
まだ完結したことではないので、いつまたニュースになるかは分からず
不透明感は残ったままです。
日経の日足は短い上ひげを持つ陽線を形成しました。
前日と同じ形ですが、大きく上放れしてスタート、
そのまま上昇する窓を形成しました。
4日から始まった下げ幅をほぼ回復、
上昇はできなかったものの底固さを見せつける動きでした。
前日は「明日もこの高値を超えられず、再び下げ出すと
前日指摘した通り、11/16の安値を視野に入れて
調整に入る流れになります。」と解説しましたが、
幸いなことに、高値を超えて調整入りは逃れました。
株価指数先物・オプション12月物の特別清算指数(SQ)算出に伴う
売買が膨らみ、商いは4兆円近く
東証1部の売買代金は概算で3兆7465億円、
売買高は20億530万株でした。
東証1部の値上がり銘柄数は1405と、全体の7割、
値下がりは543、変わらずは99でした。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
激しい一週間が終わりました。
米国のハイテク関連銘柄が調整に入る動きで揺さぶられ、
トランプ氏の発言に揺さぶられましたが、
日本市場の底力と、ハイテク関連の復活前兆で息を吹き返しまた。
週間でみると横ばいなので「結果オーライ」ですが、
水曜日あたりはどうなることやらとヒヤッとする場面もありましたね。
来週の注目イベントは何と言っても12-13のFOMCです。
注目はされていますが、実は「追加利上げ」は折り込み済み、
例え発表されたとしても今さら大きな反響にはなりにくいでしょう。
ということで来週の日経は「底固さを保ちながら材料難で上値も限定的」
つまり横ばいを予想しています。
半導体、ハイテク関連には資金が戻ってきましたが、
短期的なニュースなどで揺れやすく、安定的に上昇するのは難しいでしょう。
市場の支えになる要因は具体的な計画が発表される予定の
トランプのミックスの「インフラ投資」、
内容によってはインフラ関連が活気付くので、
観察リストに入れておきましょう。
反面、リスク要因は2大地政学リスクで
北朝鮮と中東の動向です。
両方とも今に始まったことでもなく、今日・明日で解決する問題でもないので、
「波乱要因」として割り切りましょう。
寒さが深まりました。
大学での講演で今週は姫路を訪問しましたが、
新幹線から降りた瞬間に「寒い!」を連発するほど
東京とは差がありました。
数年ぶりに訪れた姫路城は、自分の成熟度に応じて
また感じ方が違ってきていました。
同じ場所をもう一度数年おきに訪問してみる、
たまにはいいですね。良い週末を!
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【各市場の動き】
日経平均(円) 22,811.08 +313.05(1.39%)
NYダウ 24,211.48 +70.57(0.29%)
ドル・円 113.53 – 113.54 +0.99(0.87%)
ユーロ・円 133.20 – 133.24 +0.47(0.35%)