2017年12月14日の東京株式市場は続落しました。
終値は前営業日比63円62銭(0.28%)安の2万2694円45銭でした。
注目のFOMCでは想定通り、追加利上げが発表され
内容に着目して利上げのペースが緩むとの見方から
米国市場には買いが入りました。
一方、日本市場は材料の折り込みの上に、
利上げペースダウンの見通しが金融関連銘柄に売りを誘いました。
本日も最後までしっかりお読みください。
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【米国市場の動向】
米国市場は続伸しました。
ダウ工業株30種平均は5日続伸して
前営業日比80ドル63セント(0.3%)高の2万4585ドル43セント、
ナスダック総合株価指数は反発して、
前営業日比13.482ポイント(0.2%)高の6875.799で取引を終えました。
ダウ工業株30種平均は過去最高値を4日続けて更新しました。
ファンダメンタル的に強気になれる環境が揃いました。
FOMCでは追加利上げのペースが緩むとの期待で
株式市場に買いが広がり、長期金利が低下した結果、
円高・ドル安に動きました。
前日は不安が広がった政局ですが、
税制改革法案の一本化で上下両院の指導部が大筋合意したと伝わったことも
投資家心理を刺激しました。
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【日本市場の動向】
日本市場はスタートから弱い動きになりました。
米国市場が上昇したものの、
米国の長期金利が低下、前日まで上昇していた
金融株に売りが入りました。
日本市場は前日の終値を超えて、上昇する場面もありましたが、
やはり上値は重く、直近の高値をピークに
再び調整に入る格好で下落しながら終わりました。
石油・石炭製品、ゴム製品が上昇して、
医薬品、金属製品にも買いが入りました。
一方、保険、銀行、その他金融など金融関連銘柄全般には
大きく売りが進みました。
日経の日足は上下ひげを持つ陰線を形成しました。
前日の高値と安値を切り下げたので形でも下落、
ボリンジャーバンドの+1σと一目均衡表の基準線に挟まれ、
ジリジリ下げながらも下値は固く守っています。
結局は23,000円の壁でもう一度弾かれたことになりました。
十字架のサインで短期のトレンド転換も考えられますが、
材料不足ですぐそのような動きになるのも難しいと予想しています。
東証1部の売買代金は概算で2兆6593億円、
売買高は16億6682万株でした。
東証1部の値下がり銘柄数は606、
値上がりは1362、変わらずは83銘柄でした。
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【日本市場の総合分析: 今後の投資戦略】
予想した通り、調整が続きました。
テクニカル的な節目は見通しに変更はなく、
25日線が位置して転換線も重なるポイントです。
本日敏感に動いたのは銀行系でした。
米国市場で長期金利が低下することを受けて、
直近値を飛ばしていた金融関連には利益確定が早くも入りました。
銀行系に関しては別の観点もあるので、
長期的に取り組むことにしてください。
FOMCの結果は実質的に日本市場にポジティブな影響は
与えないことになりましたが、
前日の懸念とは裏腹に米国市場が安定していることや、
円高が進行していることから、
年末までは内需株に見直しが入る可能性が高くなりました。
そろそろ参加者が少なくなり始まる時期なので、
新たなポジションを積極的に立てるよりは
今年の締めに入ることに集中するのがよいでしょう。
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【各市場の動き】
日経平均(円) 22,694.45 -63.62(-0.28%)
NYダウ 24,585.43 +80.63(0.32%)
ドル・円 112.78 – 112.79 -0.65(-0.57%)
ユーロ・円 133.38 – 133.42 +0.23(0.17%)